プロジェクト フォルダと企業フォルダ

Tekla Structures
2023
Tekla Structures

プロジェクト フォルダと企業フォルダ

プロジェクト フォルダと企業フォルダは、カスタマイズしたファイルを保存するために使用します。カスタマイズ ファイルには、カスタム リボン、図面スタイル、プロファイル カタログ、材質カタログ、後で使用するために保存するその他の設定があります。

新しいモデルを作成したり、新しいバージョンの Tekla Structures をインストールするたびに、同じファイルを使用できます。

フォルダ 通常の内容
企業

会社のロゴや図面の標準など、企業レベルで使用される設定。

企業フォルダおよびそのサブフォルダは、組織または会社全体のためにカスタマイズしたファイルの保存場所となります。企業フォルダの設定とファイルは、会社内のすべてのプロジェクトで使用するためのものです。たとえば、使用すべき特別な図面レイアウト基準がある会社の仕事を定期的にするとします。その会社用に図面テンプレートを一度カスタマイズし、企業フォルダまたはそのサブフォルダに保存します。そうすることで、その会社の以後のすべてのプロジェクトでカスタマイズした図面テンプレートを使用できます。

プロジェクト

特定のプロジェクトで使用される設定。

プロジェクト フォルダおよびそのサブフォルダは、特定のプロジェクトでのみ使用するカスタマイズしたファイルの保存場所となります。プロジェクトは、異なる場所にある別のチームによって実行された複数のモデルで構成される場合があります。このような場合、プロジェクト固有のファイルと設定をプロジェクト フォルダに保存すると、プロジェクトの全員がそれらのファイルと設定を使用できます。また、プロジェクトが、異なる会社で共有される 1 つのモデルで構成されている場合もあります。

プロパティ ファイルは、現在のモデル フォルダにある \attributes フォルダ (\TeklaStructuresModels\<my_building>\attributes など) に必ず保存されます。これらのファイルは、プロジェクトまたは企業フォルダにコピーするか、プロジェクトまたは企業フォルダの下のユーザー定義サブフォルダにコピーすることをお勧めします。

プロジェクト フォルダと企業フォルダの利点

プロジェクト フォルダと企業フォルダを使用してカスタマイズした設定を簡単に更新できるため、会社の設定を簡単に更新し、全員がプロジェクトで同じ設定を使用し、新しいバージョンの Tekla Structures にアップグレードすることができます。

Tekla Structures がプロジェクト フォルダと企業フォルダ内のファイルを置き換えることがないことです。以前のバージョンからファイルをコピーして貼り付けたり、エクスポートしてインポートしたりせずに、カスタマイズしたファイルを保持できます。プロジェクト フォルダと企業フォルダを使用すると、迅速かつ簡単にアップグレードを行うことができます。ファイルを 1 つの場所に保存すると、その設定を簡単に更新でき、プロジェクト内の全メンバーに同じ設定を使用してもらうことが簡単になります。プロジェクト フォルダと企業フォルダを使用すると、カスタマイズした設定がシステム ファイルを上書きしないため、デフォルト設定に簡単に戻すことができます。

例:

現在のプロジェクト 123_project_ABC では、コンクリート柱のプロパティを設定し、column_ABC として保存しています。これらの保存された設定を 123_project_ABC プロジェクトで使用する全員が使用できるようにするには、次のようにします。

  1. モデル フォルダの下の \attributes フォルダから column_ABC.ccl\123_project_ABC プロジェクト フォルダまたは自分のファイルサーバーにコピーするか、\123_project_ABC プロジェクト フォルダの下のユーザー定義サブフォルダにコピーします。

  2. プロジェクトの全員の .ini ファイルに XS_PROJECT 詳細設定の正しいパスが設定されていることを確認します。

プロジェクト フォルダと企業フォルダを定義するための詳細設定

プロジェクト フォルダと企業フォルダは、XS_FIRMXS_PROJECT 詳細設定によって定義されます。

企業フォルダまたはプロジェクト フォルダに保存された設定を使用するには、XS_PROJECT および XS_FIRM 詳細設定を使用して、フォルダのファイルパスを設定します。これらの詳細設定は、初期化ファイル (.ini ファイル) に設定する必要があります。複数の異なる .ini ファイルを使用できます。Tekla Structures のショートカットに、実行する .ini ファイルと適用する設定を定義できます。

各プロジェクトについて、必要なすべてのフォルダが含まれた起動用ショートカットをデスクトップに作成しておくと便利な場合があります。

警告:

モデル フォルダ以外にある .ini ファイル内の詳細設定の値を変更しても、既存のモデルには影響しません。詳細設定は、[詳細設定] ダイアログ ボックスまたはモデル フォルダにある options.ini ファイルでのみ更新することができます。詳細設定は XS_​FIRM または XS_​PROJECT で定義されているフォルダ内にある options.ini ファイルからは更新できません。.ini ファイルは既存のモデルを開いたときにも読み取られますが、options_model.db または options_drawings.db に存在していない新しい詳細設定のみが挿入されます。これには、たとえば、[詳細設定] ダイアログ ボックスにはまだ表示されていないが、ソフトウェアでは追加されているオプションがあります。

プロジェクト フォルダや企業フォルダの作成

企業フォルダーとプロジェクト フォルダーは通常、ネットワーク フォルダーか、会社のすべてのユーザーがアクセスできる共有ファイル サーバー上にあります。

Tekla Model Sharing プロジェクトを使用している場合、リンクされた Trimble Connect プロジェクト内のフォルダーをプロジェクト フォルダーまたは企業フォルダーとして使用できます。

  1. 共有場所に空のプロジェクト フォルダまたは企業フォルダを作成します。
  2. Tekla Structures で、[ファイル] メニューを開いて、設定 > 詳細設定 を選択します。
  3. [ファイル配置] カテゴリーで、詳細設定 XS_FIRM または XS_PROJECT の値として企業フォルダまたはプロジェクト フォルダへのパスを定義します。
  4. Tekla Structures を再起動して、変更内容を反映させます。

企業フォルダーの使用例

この例は、企業フォルダーを設定し、Tekla Structures が企業フォルダーの設定を使用するように詳細設定 XS_FIRM の値を設定する方法を示しています。

  1. ネットワーク ドライブなどの共有の場所に、Firm という名前のフォルダーを作成します。

    フォルダーには任意の名前を付けることができます。この例では、Firm という名前を使用します。

  2. 企業フォルダーで、初期化ファイルを作成します。

    このファイルを使用してモデルごとに詳細設定を設定できます。

    1. テキスト エディターでテキスト ファイルを作成します。
    2. この詳細設定をファイルに追加します。
      set XS_USE_ASSEMBLY_NUMBER_FOR=MAIN_PART
    3. ファイルを firm.ini という名前で Firm フォルダーに保存します。
  3. Tekla Structures が企業フォルダーを使用するように詳細設定 XS_FIRM の値を設定します。
    1. Tekla Structures で、[ファイル] メニューを開いて、設定 > 詳細設定 を選択します。
    2. [ファイル配置] カテゴリーで、詳細設定 XS_FIRM の値として企業フォルダーへのパスを定義します。
      たとえば、\\network-drive\TeklaStructures\Company-Settings\Firm\ のように入力します。
  4. Tekla Structures を再起動して、変更内容を反映させます。
  5. Tekla Structures が企業フォルダーの設定を使用していることを確認するには、詳細設定 XS_USE_ASSEMBLY_NUMBER_FOR の値を確認します。
    1. Tekla Structures で、[ファイル] メニューを開いて、設定 > 詳細設定 を選択します。
    2. [ナンバリング] カテゴリーで、詳細設定 XS_USE_ASSEMBLY_NUMBER_FOR の値が MAIN_PART であることを確認します。

プロジェクトおよび企業フォルダ内の固定サブフォルダ

一部のファイルは、プロジェクトおよび企業フォルダにある特定のサブフォルダ、つまり固定サブフォルダに保存する必要があります。これらのフォルダにファイルが保存されていない場合、Tekla Structures はファイルを読み込むことができません。固定サブフォルダに保存する必要があるファイルについては、次の表を参照してください。

XS_FIRM または XS_PROJECT サブフォルダ

その他のサブフォルダと必要なファイル

参照項目

\AdditionalPSets

このフォルダを使用して、IFC エクスポートのためのその他のプロパティ セット設定ファイルを .xml 形式で保存します。

\CustomInquiry

このフォルダには、次のファイルを保存します。

  • カスタム照会用のレポート テンプレート (.it ファイル)

  • カスタム照会に表示されるプロパティを選択するための [内容の管理] ダイアログ ボックスにデフォルトで含まれる属性を定義するための InquiryTool.config ファイル

\Drawing Details

このフォルダを使用して、2D 図面の詳細を .ddf および .png ファイルとして保存します。

Tekla Structures の企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの下にある \Drawing Details サブフォルダに保存されている図面の詳細を表示するには、次のようにします。
  1. [図面 2D ライブラリ] のサイド パネルで、[フォルダ] ボタンをクリックします。

  2. [企業] または [プロジェクト] を選択します。

\macros

このサブフォルダには、次のサブフォルダがあります。
  • \Drawings

    このフォルダを使用して、.bmp.cs.cs.pdb ファイルなどの図面に関連するマクロを保存し ます。

  • \Modeling

    このフォルダを使用して、.bmp.cs.cs.pdb ファイルなどのモデリングに関連するマクロを保存し ます。

マクロは、主に XS_​MACRO_​DIRECTORY 詳細設定で定義されたフォルダから読み取られる点に注意してください。この詳細設定では、企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの \macros サブフォルダではなく、任意のフォルダを指定できます。

\profil

このサブフォルダには、次のサブフォルダを含めることができます。
  • \ShapeGeometries

    形状の説明をまたは .tez または .xml ファイルとして保存するには、このフォルダを使用し ます。

  • \Shapes

    形状の説明を .xml ファイルとして保存するには、このフォルダを使用し ます。

\ProjectOrganizerData

このフォルダには、次のサブフォルダがあります。
  • \DefaultCategoryTrees

    オーガナイザー カテゴリーを .category ファイルとして保存するには、このフォルダを使用します。

  • \PropertyTemplates

    オーガナイザーのプロパティ テンプレートを .propertytemplate ファイルとして保存するには、このフォルダを使用します。

  • \ExcelTemplates

    オーガナイザーからオブジェクト プロパティ値をエクスポートするために、カスタマイズしたテンプレートを .xlt 形式で保存するには、このフォルダを使用します。

\PropertyRepository\Templates

カスタマイズしたプロパティ パネル レイアウトを PropertyTemplates.xml ファイルに保存するには、このフォルダを使用します。

\Symbols

このフォルダには、次のファイルを保存します。
  • シンボル (.sym および .dwg ファイル)

  • 図面で使用されるその他の画像とビットマップ

シンボルは、主に DXK_SYMBOLPATH 詳細設定で定義されたフォルダから読み取られる点に注意してください。この詳細設定では、企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの \Symbols サブフォルダではなく、任意のフォルダを指定できます。

\template

図面レイアウトで使用されるグラフィック テンプレートを .tpl ファイルとして保存するには、このフォルダを使用します。

テンプレートは、主に XS_TEMPLATE_DIRECTORY 詳細設定で定義されたフォルダから読み取られる点に注意してください。

同様に、tpled.ini は主に XS_​TPLED_​INI 詳細設定で定義されたフォルダから読み込まれます。

これらの詳細設定では、企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの \Template サブフォルダではなく、任意のフォルダを指定できます。

このフォルダには、次のサブフォルダも含まれています。
  • \mark

    図面マークで使用するグラフィック テンプレートを保存するには、このフォルダを使用します。

    図面マークで使用されるテンプレートは、主に XS_​TEMPLATE_​MARK_​SUB_​DIRECTORY フォルダで定義されたフォルダから読み取られる点に注意してください。この詳細設定では、企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの \template\mark サブフォルダではなく、任意のフォルダを指定できます。

  • \settings

    tpled.ini ファイルを保存するには、このフォルダを使用します。このファイルは、環境固有のテンプレート設定と、 contentattributes_user-defined_YOUR_COMPANY.lst ファイル内のテンプレート エディタに関連するユーザー定義情報 (UDA) を定義します。

    企業フォルダまたはプロジェクト フォルダ内の template\settings サブフォルダからテンプレート エディタ ファイルを読み込むには、XS_TEMPLATE_DIRECTORY_SYSTEM 詳細設定で企業フォルダまたはプロジェクト フォルダの \.ini サブフォルダを指定する必要がある点に注意してください。

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