オートデフォルトの設定とルールの定義

Tekla Structures
2022
Tekla Structures

オートデフォルトの設定とルールの定義

既存のジョイントのプロパティを設定する場合は、オートデフォルトを使用します。オートデフォルトでは、部材接続タイプに基づいてジョイント・プロパティが選択されます。オートデフォルトでは、事前定義されたプロパティが使用される状況を定義するルールを作成できます。

構成済みのオートデフォルト設定とルールをジョイントに適用するには、「オートデフォルトを使用したジョイントの変更」を参照してください。

オートデフォルトの設定

[オートデフォルト設定] ダイアログ ボックスを開くには、[ファイル > カタログ > オートデフォルトの設定] をクリックします。

アイコン 設定レベル 説明

ルール グループ ルール グループを使用すると、さまざまな標準、プロジェクト、製造元、モデルに応じて設定を整理できます。ルール グループの作成、変更、削除を行うことができます。

コンポーネント コンポーネントのツリー構造には、Tekla Structures のコンポーネント ツールバーで使用可能なジョイントが表示されます。

ルール セット ルール セットは、特定の状況で使用するプロパティを制御します。追加のルール セットを作成できます。

Tekla Structures では、オートデフォルトのルール セットはツリーに表示されている順に処理されるため、プロパティの選択を制御できます。

プロパティ ファイル プロパティ ファイルはルール セットの下に表示されます。デフォルトでは、各ジョイントには標準プロパティを定義する標準プロパティ ファイルがあります (standard.j144standard.j1042 など)。

再度使用するプロパティの追加のプロパティ ファイルを作成し、判別しやすいファイル名を付けることができます。

defaults.zxt ファイル

オートデフォルトを使用すると、Tekla Structures により、現在のモデル フォルダーの下にある \attributes フォルダーの圧縮された defaults.zxt テキスト ファイルにオートデフォルト ルールが保存されます。

defaults.zxt ファイルをプロジェクト フォルダーや企業フォルダーにコピーすると、他のモデルでも使用できるようになります。ただし、オートデフォルト設定を変更するたびに、このファイルを企業フォルダーやプロジェクト フォルダーに再コピーする必要があります。他のモデルで変更した設定を使用するには、Tekla Structures を再起動します。

注:

テキスト エディタを使用して defaults.zxt ファイルを編集することはお勧めできませんが、編集した場合は正しい構文を使用していることを確認してください。.zxt ファイルを解凍する最も簡単な方法は、ファイル拡張子 .zxttxt.gz に変更してファイルを解凍することです。編集が完了したら、拡張子を .zxt に戻します。ファイルを編集した後に圧縮する必要はありません。Tekla Structures では、解凍されたファイルも読み取ることができます。

制限事項

オートデフォルトの適用対象は、ジョイント部材 (クリップアングル、せん断タブ、エンドプレートなど)、ボルト、および溶接に限られます。オートデフォルトを通じて梁プロファイルやジョイント番号を変更することはできません。

オートデフォルトのルール グループの作成

オートデフォルトにルール グループを定義して、さまざまな標準、プロジェクト、製造元などに基づいてルールをグループ化できます。

  1. [ファイル] メニューで、[カタログ > オートデフォルトの設定] をクリックします。
  2. 既存のルール グループを右クリックし、[新規ルールグループ作成] を選択します。
  3. [新規] グループをクリックし、名前を変更します。

    ルール グループにグループの内容を表す名前を付けます。たとえば、工場の名前、プロジェクト名、特定のモデルに使用するルールを明確に識別する名前を使用します。

新しいルール グループを作成すると、Tekla Structures により既存コンポーネントがグループに自動的に追加されます。

オートデフォルトのルール セットの作成

ルール セットを作成して、モデルの特定の条件が満たされた場合に使用されるジョイント プロパティを定義できます。

  1. [ファイル] メニューで、[カタログ > オートデフォルトの設定] をクリックします。
  2. ルール グループ の前にあるプラス アイコンをクリックし、ツリー構造を開きます。
  3. 関連するコンポーネントのグループ とジョイント の前にあるプラス アイコンをクリックします。
  4. 既存のルール セットを右クリックし、[新規ルールセット] を選択します。
  5. 新しいルール セットを右クリックし、[ルールセットの編集...] を選択します。
  6. ルール セットの名前を入力します。
  7. [ルール一覧] リストからルールを選択します。
  8. 右矢印ボタンをクリックして、[ルールセットのルール] のリストに選択したルールを移動します。
  9. ルールで使用されている値(正確な値、または最小値と最大値) を入力します。
  10. [ルールセット内のパラメータ選択・組合せ方法] リストから、ルール セットでプロパティを選択する方法を選択します。
    オプション 説明
    最初の既定値の組合せを使用 Tekla Structures により、最初に一致したサブルール セット内のプロパティ ファイルが使用され、他のルール セットはチェックされません。
    シンボルが緑色になるまで Tekla Structures により、一致するプロパティが見つかるまでサブルール セットがチェックされます。
    シンボルが黄色になるまで Tekla Structures により、一致するプロパティが見つかるまでサブルール セットがチェックされます。
    すべての既定値の組合せを使用 Tekla Structures により、すべてのルール セットがチェックされ、一致するすべてのルール セットに含まれるプロパティ ファイルが使用されます。プロパティ ファイルの順序が重要な意味を持ちます。

    Tekla Structures によりプロパティ ファイルが結合されるときに、最新のファイル (ツリーの最下位のファイル) によって以前のファイルが上書きされます。プロパティの値を入力しない場合は、Tekla Structures により以前のプロパティ値が上書きされることはありません。

  11. [OK] をクリックします。
注:

ツリー構造に表示されるルールの順序は重要な意味を持ちます。Tekla Structures では、モデル内の条件に最初に一致したルールが使用されるため、最も制限の厳しいルールをツリーの最上位に配置し、最も一般的なルールを最下位に配置する必要があります。

ルール セットを右クリックし、[] または [] を選択すると、ルール セットの優先順位を変更できます。

オートデフォルトのジョイント プロパティの変更

各ジョイントには、そのジョイントのプロパティを定義する標準プロパティ ファイルがデフォルトで用意されています。標準ファイルが使用するプロパティを変更できます。使用するジョイント プロパティを保存し、オートデフォルト設定のこれらのプロパティを使用 するように標準ファイルを設定します。

  1. [ファイル] メニューで、[カタログ > オートデフォルトの設定] をクリックします。
  2. ルール グループ の前にあるプラス アイコンをクリックし、ツリー構造を開きます。
  3. 関連するコンポーネントのグループ とジョイント の前にあるプラス アイコンをクリックします。
  4. 変更する standard.j ジョイント ファイル (standard.j144 など) を右クリックし、[コンポーネント既定値の編集...] を選択します。
  5. ジョイント ダイアログ ボックスで、保存するプロパティを設定します。

    保存するプロパティは、たとえばボルト プロパティ、プロファイル、材質などです。

  6. [名前を付けて保存] ボタンの横のボックスに、プロパティのわかりやすい名前を入力します。
  7. [一般] タブの [ジョイントコード] オプションにこの名前をコピーします。

    同じ名前を使用すると、特定の状況で Tekla Structures により使用されるプロパティをチェックできます。Tekla Structures では、ジョイント ダイアログ ボックスにオートデフォルト値が自動的には表示されません。

  8. [名前を付けて保存] をクリックします。

    Tekla Structures により、現在のモデル フォルダーの下の \attributes フォルダーにプロパティ ファイルが保存されます。プロパティ ファイルのファイル名は、[名前を付けて保存] に入力した名前に、ファイル拡張子 .jXXX を付加したものです。XXX はジョイント番号を表します。たとえば、sec_0-190.j144 のようになります。

  9. [キャンセル] をクリックしてジョイント ダイアログ ボックスを閉じ、[オートデフォルト設定] ダイアログ ボックスに戻ります。

    [OK] をクリックしてジョイント ダイアログ ボックスを閉じた場合は、ジョイントを次回使用するときに、デフォルト プロパティを読み込む必要があります。デフォルト プロパティを使用すると、オートデフォルトがプロパティを変更できるようになります。

  10. standard.j ファイルをもう一度右クリックし、[継手・仕口既定値の選択...] を選択します。

    表示される [既定値ファイルリスト] ダイアログ ボックスには、ジョイント ダイアログ ボックスで既に設定し、保存したプロパティが含まれています。

  11. [既定値ファイルリスト] ダイアログ ボックスでファイルを選択します。
  12. [OK] をクリックします。
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