鉄筋セットの作成

Tekla Structures
2021
Tekla Structures

鉄筋セットの作成

鉄筋セットは直接変更と鉄筋セットのガイドライン、脚の面、およびローカルのモディファイアーを使用して変更できる複数の鉄筋です。 鉄筋セットを作成して、コンクリート部材や現場打ちコンクリート部材オブジェクトのさまざまな領域を柔軟に補強できます。

鉄筋セットの作成には複数のオプションがあります。長手方向鉄筋セット、およびコンクリート部材または現場打ちコンクリートの面に従って作成された鉄筋セットは、コンクリート部材または現場打ちコンクリートに接続され、適合して変更されます。[点作成] コマンドを使用すると、コンクリート オブジェクトの外にも鉄筋セットを作成できます。鉄筋の形状配置ツールを使用して鉄筋セットを作成することもできます。

注:

鉄筋セットを使用するときは、 [直接変更] スイッチがアクティブになっていることを確認します。

鉄筋セットに関連する基本概念

鉄筋セットの脚の面は、鉄筋脚が作成される位置を定義する平面です。Tekla Structures では、脚の面はコンクリート部材や現場打ちコンクリート部材オブジェクトの補強面に作成されるか、鉄筋セットの作成時にピックした点に従って作成されます。

各鉄筋セットには、鉄筋の配置方向を定義する 1 つ以上のガイドラインがあります。鉄筋の間隔もガイドラインに沿って測定されます。ガイドラインは直線かポリライン (階段角処理が可能) です。

以下の例では、脚の面をグレー、ガイドラインを黄色で示しています。

ガイドラインの位置は鉄筋作成に影響します。ガイドラインの端部を移動やリフトすると、それに伴って鉄筋が回転します。例:

必要に応じて最大 2 つの第 2 ガイドラインを作成し、鉄筋セットにさまざまな鉄筋間隔を定義するのに使用できます。第 2 ガイドラインは、曲線構造の長手方向鉄筋を作成する場合にも使用できます。Tekla Structures は、梁 (曲)、折れ梁、ストリップ フーチング、および壁パネルの長手方向鉄筋セットのための 3 つのガイドラインを自動的に作成します。

特定の場所の鉄筋セットのみを変更する必要がある場合、ローカルプロパティ モディファイアー端部ディテール モディファイアー、および分割線を作成できます。

長手方向鉄筋を作成

コンクリート部材または現場打ちコンクリート部材オブジェクトに含まれる、長手方向鉄筋で構成される鉄筋セットを作成できます。

  1. 補強するコンクリート オブジェクトに応じて、部材ビューまたは現場打ちコンクリート部材ビューを使用します。
  2. [鉄筋] タブで [長手方向鉄筋] をクリックします。
  3. コンクリート部材または現場打ちコンクリート部材オブジェクトの縁端の上にマウス ポインターを移動します。

    Tekla Structures によって選択できる断面がハイライトされます。

  4. 補強する断面を選択します。

  5. 必要に応じて、鉄筋断面のサイズと形状を変更します。

    これを行うには、コンテキスト ツールバーで をクリックし、断面ハンドルをドラッグします。

  6. 選択した断面内で補強する面を選択します。

    デフォルトでは、1 つの面のみが選択されています。 複数の面を選択するには、Shift キーまたは Ctrl キーを押します。

    Tekla Structures によって、選択した面が黄色でハイライトされます。

  7. 面を個別に延長または短縮するには、コンテキスト ツールバーで をクリックします。 それから、黄およびマゼンタの終端ハンドルをドラッグします。
  8. 終了するには、マウスの中ボタンをクリックするか、コンテキスト ツールバーで [鉄筋セットの作成] をクリックします。
Tekla Structures によって各選択面に鉄筋セットが作成され、選択した断面に垂直な鉄筋が作成されます。

横筋を作成する

コンクリート部材または現場打ちコンクリート部材オブジェクトに含まれる、横筋で構成される鉄筋セットを作成できます。

  1. 補強するコンクリート オブジェクトに応じて、部材ビューまたは現場打ちコンクリート部材ビューを使用します。
  2. [鉄筋] タブで [横筋] をクリックします。
  3. コンクリート部材または現場打ちコンクリート部材オブジェクトの縁端の上にマウス ポインターを移動します。

    Tekla Structures によって選択できる断面がハイライトされます。

  4. 補強する断面を選択します。

  5. 必要に応じて、鉄筋の形状を変更します。

    鉄筋の断面サイズを変更するには、コンテキスト ツールバーで をクリックし、断面ハンドルをドラッグします。

  6. コンテキスト ツールバーで を有効にし、選択した断面で、作成する鉄筋脚を選択します。

    デフォルトではすべての脚が選択されており、Tekla Structures は各オブジェクトの面に脚を作成します。

    • 脚の選択を解除するには、Ctrl キーを押しながら脚をクリックします。
    • すべての脚の選択を解除するには、コンテキスト ツールバーで をクリックします。
    • 複数の脚を選択するには、まず脚を 1 つ選択し、Ctrl キーまたは Shift キーを押しながら残りの脚を選択します。
    • すべての脚を選択するには、コンテキスト ツールバーで をクリックします。

    Tekla Structures によって選択した脚が黄色でハイライトされ、脚の連続的な鉄筋形状が作成されます。

  7. たとえば、あばら筋フックを別の角に移動するためなどに、鉄筋形状を回転できます。Tab キーを押すと反時計回りに、Shift+Tab キーを押すと時計回りに回転します。
  8. 個々の脚を延長または短縮する必要がある場合、コンテキスト ツールバーで をクリックし、鉄筋端部ハンドルをドラッグします。

    そうすることで、重なりのある鉄筋形状や、コンクリート オブジェクトの外に延長された鉄筋端部を作成できます。

  9. 鉄筋の配置長さを変更する場合は、鉄筋セットのガイドラインの長さを調整します。

    コンテキスト ツールバーで をクリックし、ガイドラインの端部ハンドル をドラッグします。

  10. 終了するには、マウスの中ボタンをクリックするか、コンテキスト ツールバーで [鉄筋セットの作成] をクリックします。
Tekla Structures によって、鉄筋が選択した断面に平行に作成され、ガイドラインの長さに沿って鉄筋が分配されます。

部材面を使用した鉄筋の作成

コンクリート部材または現場打ちコンクリートの面に従って鉄筋セットを作成できます。

  1. 補強するコンクリート オブジェクトに応じて、部材ビューまたは現場打ちコンクリート部材ビューを使用します。
  2. [鉄筋] タブで [部材面] をクリックします。
  3. コンクリート オブジェクトの補強する面と領域、および鉄筋の方向を、コンテキスト ツールバーの以下のオプションを使用して定義します。
    クリックするボタン 機能
    コンクリート オブジェクトの近い面に鉄筋を作成します。
    コンクリート オブジェクトの遠い面に鉄筋を作成します。
    オブジェクトの面の最も長い縁端に対して平行に鉄筋を作成します。

    オプションを選択すると、マウス ポインターに最も近い縁端に平行になるように鉄筋が作成されます。

    オブジェクトの面の最長の縁端に対して垂直に鉄筋を作成します。

    オプションを選択すると、マウス ポインターに最も近い縁端と垂直になるように鉄筋が作成されます。

    2 方向に鉄筋を作成します。 1 つの鉄筋セットはオブジェクトの面の最長の縁端に対して並行となり、もう 1 つの鉄筋セットは縁端に対して垂直になります。

    オプションを選択した場合、1 つの鉄筋セットは、マウス ポインターに最も近い縁端に対して並行で、もう 1 つの鉄筋セットはその縁端に対して垂直になります。

    オブジェクトの面全体に鉄筋を作成します。
    オブジェクトの面の四角形領域に鉄筋を作成します。
    オブジェクトの面のポリゴン領域に鉄筋を作成します。
  4. 選択した強調する領域に応じて、次のいずれかの操作を行います。
    • オブジェクトの面全体を補強するには、次のようにします。
      1. コンクリート部材または現場打ちコンクリート部材オブジェクトの面の上にマウス ポインターを移動します。

        Tekla Structures はオブジェクトの面の寸法と、鉄筋の方向を表すシンボルを表示します。

      2. オブジェクトの面を選択します。
    • 四角形領域を補強するには、領域の 2 つの対角をピックします。

    • ポリゴン領域を補強するには、ポリゴンの角をピックします。

      その後、マウスの中ボタンをクリックします。

Tekla Structures は、選択したオプションに従って鉄筋を作成します。 2 方向で鉄筋を作成するよう選択した場合は、Tekla Structures は 2 つの鉄筋セットを作成します。 オブジェクトの面の最長の縁端に対し、平行な鉄筋セットと垂直な鉄筋セットです。

ガイドラインを使用した鉄筋の作成

鉄筋セットは、点をピックすることで定義したガイドラインに従って、コンクリート部材または現場打ちコンクリートの 1 つまたは複数の面に作成できます。

  1. 補強するコンクリート オブジェクトに応じて、部材ビューまたは現場打ちコンクリート部材ビューを使用します。
  2. [鉄筋] タブで [ガイドライン] をクリックします。
  3. 補強するオブジェクト面を選択します。

    Tekla Structures によって、選択した面が黄色でハイライトされます。

    面は必要な数だけ選択できます。

  4. マウスの中ボタンをクリックして面の選択を完了します。
  5. 点をピックして、第 1 のガイドラインの位置を定義し、マウスの中央ボタンをクリックします。

    = 始点、 = 終点

  6. 副部材のガイドラインを作成する場合は、次の手順を実行します。
    1. 点をピックして、副部材のガイドラインの位置を定義し、マウスの中央ボタンをクリックします。

    2. 必要に応じて、点をピックして、別の副部材のガイドラインの位置を定義し、マウスの中央ボタンをクリックします。
  7. マウスの中ボタンをクリックして鉄筋セットおよびガイドラインを作成します。
Tekla Structures により、選択した面で延長される鉄筋セットが作成され、ガイドラインに沿って鉄筋が分配されます。

入力点を使用した鉄筋を作成

モデル内で点をピックして鉄筋の形状を定義し、鉄筋セットを作成することができます。

  1. [鉄筋] タブで その他 > 点作成 をクリックします。
  2. コンテキスト ツールバーでオプションを選択し、鉄筋セットのタイプと鉄筋セットの断面の数を定義します。

    以下のオプションがあります。

    • ノーマル
    • テーパー
    • テーパー山形
    • テーパー曲線
    • テーパー N

    [テーパー N] オプションを選択した場合、断面の数を入力します。

  3. 点をピックして、最初の断面における鉄筋の形状を定義します。

    [直交] や一時参照点などのさまざまなスナップ 方法を使用できます。

  4. マウスの中ボタンをクリックしてピックを終了します。
  5. 鉄筋セット タイプと断面の数に応じて、次のいずれかを行います。
    • [通常] の場合は、鉄筋セットの始点と終点をピックします。

    • 他のタイプの鉄筋セットの 2 番目以降の断面で、点をピックして鉄筋の形状を定義します。 次に、マウスの中ボタンをクリックして各断面でピックを終了します。

Tekla Structures によって、各断面の間に脚の面と鉄筋セットが作成されます。

鉄筋セットのプロパティ

コンテキスト ツールバーかプロパティ パネルを使用して、鉄筋セットのプロパティを表示・変更します。 プロパティ ファイルのファイル名拡張子は、.rst です。

鉄筋セットのプロパティ」および「鉄筋セットを変更する」も参照してください。

制限事項

  • Tekla Structures によって鉄筋セットが作成され、レイヤーに配置されるとき、自動干渉回避で曲げ鉄筋の角の丸めは考慮されません。
  • 変形部材には鉄筋セットは作成できません。
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