管理者向けの Tekla Model Sharing とマルチユーザー機能

Tekla Structures
2020
Tekla Structures

管理者向けの Tekla Model Sharing とマルチユーザー機能

Tekla Model Sharing とマルチユーザー モデルの相違点をまとめた表は、こちらからご覧になれます。

Tekla Model Sharing

Tekla Model Sharing では、共有された Tekla Structures モデル内でグローバルなコラボレーション モデリングを効率的に行うことができます。Tekla Model Sharing を使用すると、ユーザーは異なる場所やタイム ゾーンにいても同じモデルを使って同時に自由に作業できます。

Tekla Model Sharing では、ユーザーが自分のコンピューターまたはネットワーク ドライブにモデルのローカル バージョンを保存します。モデル データは、Microsoft Azure クラウド共有サービスを使用してインターネット経由で共有および同期されます。モデルが共有されるときは、クラウドベースの共有サービスに接続されます。いつでもサービスの状態を確認できます。

注:

同じ共有モデルのユーザーは、同じバージョンの Tekla Structures を使用し、同じ最新のサービス パックを使用する必要があります。

ユーザーがモデルの共有を開始すると、そのユーザーが所属する組織にモデルの所有権が与えられます。組織は、Tekla Model Sharing を使用して、必ず組織内のユーザーによって共有されるすべてのモデルを所有します。共有モデルには常に、1 つのみの組織によって所有されます。ウェブベースの Tekla Model Sharing 用の Management Console により、組織が所有しているすべての共有モデルを管理および表示することができます。ログインするには、Trimble Identity の管理者権限が必要です。

Tekla Model Sharing を使用するには、有効な Tekla Model Sharing ライセンスに加え、有効な組織の一部である Trimble Identity が必要です。 Trimble Identity 情報に基づいて、ウェブベースの Tekla Model Sharing ライセンスの割り当てと管理を、Tekla Online Admin Tool で行うことができます。詳細については、「Trimble Identity と Tekla Model Sharing ライセンスの管理」を参照してください。

Tekla Model Sharing クラウド共有サービスのステータスは、Tekla Model Sharing のステータスに公開されています。このウェブ サイトでは、すべてのサービス停止に関する情報を確認することもできます。

Tekla Model Sharing のしくみの詳細については、以下を参照してください。

注:

Tekla Model Sharing にはシングルユーザー モデルが必要です。マルチユーザー モードでは、モデルを同時に共有して使用することができません。Tekla Model Sharing の代わりにマルチユーザー モデルを使用してモデルの共有を始める場合は、まず共有サービスからモデルのローカル バージョンを除外した後、マルチユーザー モデルに変換する必要があります。

除外されたモデルには、共有サービスにある元の共有モデルとのつながりがありません。つまり、共有サービスからモデルのローカル バージョンを除外してマルチユーザー モードでモデルを使用し始めると、後になって元の共有モデルとマルチユーザー モデルとの結合ができないということです。

マルチユーザー モデル

シングルユーザー モードまたはマルチユーザー モードのいずれかで Tekla Structures モデルを操作できます。マルチユーザー モードでは、複数のユーザーが同じモデルに同時にアクセスできます。複数のユーザーが、互いの進捗を把握しながら、同じプロジェクトに取り組むことができ、モデルのコピーや結合などの作業が不要です。

マルチユーザー モデルは、ネットワーク内の任意の場所に配置できる単一のマスター モデルで構成されます。各ユーザーは、このモデルにアクセスして、クライアント コンピューター上でモデルのローカル ビューを開くことができます。このローカル ビューを作業モデルと呼びます。ユーザーが作業モデルに行った変更はローカルであり、作業モデルがマスター モデルに保存されるまで、その変更は他のユーザーには表示されません。

マルチユーザー モデルは、開くとき、保存するとき、ナンバリングするときにはロックされます。ユーザーのうちの 1 人がいずれかの操作を行うと、他のユーザーはその間、これらの操作を実行できません。詳細については、「マルチユーザーのしくみ」を参照してください。

注:

マルチユーザー モデルのすべてのユーザーが、同じ設定、同じバージョンとサービス パックの Tekla Structures を使用する必要があります。

Tekla Structures マルチユーザー サーバーは、コンピューターを起動したときに自動的に始まるサービスとして実行されます。このサービスにログインする必要はありません。使用する Tekla Structures のバージョンに関係なく、入手できる最新バージョンのマルチユーザー サーバーを使用することをお勧めします。

マルチユーザー モデルにアクセス権限を設定する

権限を使用して、ユーザー定義情報を保護できます。[ロック] ユーザー定義情報 (UDA) を使用することで、使用中のモデルと図面が誤って変更されないようにすることもできます。部材 (個別の梁、柱など)、ボルト、溶接、特定の図面タイプ、プロジェクト プロパティ、フェーズ プロパティに、ユーザー定義情報を使用できます。

[ロック] ユーザー定義情報と権限を併せて使用して、特定のユーザーや組織がモデルを変更できないように制限することもできます。アクセス権限の詳細については、「マルチユーザーモードのアクセス権」を参照してください。

[ロック] ユーザー定義情報には、[はい][いいえ]、および [組織] の 3 つの値があります。[はい] に設定された場合、オブジェクトはロックされ、そのプロパティを変更することはできません。オブジェクトの、ナンバリングに影響しないユーザー定義情報のみを変更できます。ロックされたオブジェクトを変更しようとした場合、Tekla Structures は次の警告メッセージを表示します。

ロックされているオブジェクトがあるため、処理できません。レポートを参照下さい。

ユーザー インターフェイスにロック属性を追加するには、objects.inp ファイル内のオブジェクトのセクションに次の行を追加する必要があります。

 attribute("OBJECT_LOCKED", attribute("OBJECT_LOCKED", "Locked:", option,"%s", none, none, "0.0", "0.0") { value("No", 1) value("Yes", 0) value("Organization", 0) } 
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