管理者向けの Tekla Structures インストール

Tekla Structures
2019
Tekla Structures

管理者向けの Tekla Structures インストール

標準のインストール パッケージを使用するか、MSI パッケージを使用して独自の集中インストールを作成することで、 Tekla Structures をワークステーションにインストールできます。Citrix 仮想環境で Tekla Structures を実行することもできます。

Tekla Structures を使用するには、ライセンス サーバーをインストールする必要があります。

インストール要件

Trimble Identity

Tekla Online サービスでは、ユーザーの識別に Trimble Identity を使用します。 Trimble Identity は、その他の Trimble サービス (Trimble Connect、SketchUp 3D Warehouse など) にも使用することができます。

Tekla Online サービスで使用される組織グループの管理を担当するアカウント管理者を各組織に少なくとも 1 人配置する必要があります。組織の複数のユーザーが管理者になることができます。最初のユーザーは Trimble 担当者から招待されます。その後、そのユーザーが必要に応じて他のユーザーや管理者を追加します。

管理者として、次のことを行います。

  • 従業員を組織のユーザー グループに招待するかユーザー グループのメンバーとして承認し、すべての Tekla Online services のメンテナンス ユーザー アクセスを許可します。
  • 外部ライセンス ユーザーを追加します。
  • 組織のオンライン ライセンスにアクセスできるユーザーを選択します。
  • 組織に属さなくなったユーザーを組織のユーザー グループから削除します。

詳細については、「 Tekla Online services 用の Trimble Identity 」および「 Trimble Identity および Tekla Online ライセンスの管理 」を参照してください。

オペレーティング システムおよびハードウェア推奨仕様

Tekla Structures は、最新の 64 ビット版 Windows オペレーティング システムにインストールできます。

オペレーティング システムがサポートされている Windows バージョンのいずれでもない場合、インストールはキャンセルされます。また、このインストールを行うには、Microsoft .NET Framework 4.7.2 以降がコンピューターにインストールされている必要があります。.NET Framework 4.7.2 のインストールは Tekla Structures インストール パッケージに含まれており、必要に応じて実行されます。カスタマイズしたインストール パッケージを作成する場合は、クライアント コンピューターに .NET Framework がインストールされていることを確認してください。

推奨オペレーティング システムとハードウェア仕様の詳細については、「 Tekla Structures 2019 ハードウェア推奨事項 」を参照してください。

Tekla Structures のインストール

Tekla Downloads から Tekla Structures ソフトウェアと環境をダウンロードできます。最新のソフトウェアを使用するために、 Tekla Structures の最新のサービス パックをインストールすることをお勧めします。サービス パックには、 Tekla Structures の最新または以前のメイン バージョンまたはサービス パックに対する改良や修正が含まれています。サービス パックは、有効な保守契約を結んでいるすべてのユーザーが入手できます。

Note:

管理者権限で Tekla Structures をインストールする必要があります。

集中インストールを使用してクライアント コンピューターに Tekla Structures をインストールする場合は、エンド ユーザーが管理者権限を持っている必要はありません。

Tekla Structures インストーラーは .msi インストーラーです。 .msi 環境インストーラーには、実際の環境ファイルおよび設定が含まれる .tsep インストーラーのセットが含まれます。新しいバージョンの Tekla Structures をインストールするときには、ソフトウェアをインストールしてから環境をインストールします。 .msi インストーラーは、 Tekla Structures を開く前にコンピューターにインストールされます。

.msi 環境インストーラーを実行すると、環境フォルダーが作成され、 .tsep インストーラーが ..\Tekla Structures\<version>\Extensions\To be installed フォルダーにコピーされます。
Tekla Structures 2019 SP1 以降より有効, インストーラーは、 RemoveEnv.bat ファイルと ToBeRemoved.txt ファイルも作成し、それらを ..\Environments\<environment> フォルダに配置します。 これらのファイルは、環境をアンインストールするときに使用されます。

.tsep インストーラーは、 Tekla Structures を初めて開いたときに実行されます。 .tsep インストーラーを実行するには、管理者権限は必要ありません。 Tekla Structures で、 .tsep インストーラーのインストールの進行状況を示すダイアログ ボックスが開きます。 .tsep インストーラーは、環境ファイルを ..\Tekla Structures\<version>\Environments\<environment> フォルダーにインストールします。

Tekla Structures インストール ウィザードがインストールの詳細な手順を示します。詳細については、「 Tekla Structuresのインストール 」も参照してください。

Tekla Structures の集中インストール

大企業で多数の Tekla Structures ユーザーがいる場合は、 Tekla Structures を社内ネットワークを介して集中インストールすると時間を節約できます。

集中インストールでは、 Tekla Structures のサイレント インストールをバックグラウンドで実行できます。ユーザーには、インストール ウィザードのダイアログ ボックスは表示されません。集中インストールの詳細については、「 Tekla Structures 2019 の集中配布 」を参照してください。

仮想環境へのインストール

Citrix 仮想環境で Tekla Structures を実行することもできます。アプリケーションおよびデスクトップの仮想化により、ユーザーは Tekla Structures をローカルのワークステーションにインストールすることなく、ソフトウェアをネットワーク上の Citrix サーバーから実行できます。仮想インストールの詳細については、「 Tekla Structuresとアプリケーションおよびデスクトップの仮想化との併用 」を参照してください。

ライセンス サーバーのインストール

Tekla Structures のライセンスを 1 つしか使用しない場合は、 Tekla Structures と同じコンピューターにライセンス サーバーをインストールし、その 1 つのワークステーションでライセンスを有効にすることができます。複数のライセンスおよびユーザーが存在する環境では、社内ネットワークにライセンス サーバーをインストールします。これにより、必要に応じて、柔軟かつ効率的にライセンスを使用することができます。

ユーザーが Tekla Structures の使用を開始する前に、以下を行う必要があります。

  • コンピューターにライセンス サーバーをインストールしてセットアップします。
  • エンタイトルメント証明書を保存してライセンスを認証します。
  • カスタマイズしたインストールを使用して手動により、または、ユーザーに指示することにより、 Tekla Structures を使用する各クライアント コンピューターをライセンス サーバーに接続します。

詳細については、「 Tekla Structuresのライセンスシステム 」を参照してください。

Tekla Structures マルチユーザー サーバー

マルチユーザー モード では、複数のユーザーが同じモデルに同時にアクセスすることができます。マルチユーザー モードは、チーム メンバーが同じ場所で作業し、必ずしもインターネット接続できるとは限らない環境でプロジェクトを実施するローカル チームに適しています。

会社が外部プロジェクトに参加する場合や、異なる場所で複数のユーザーが同じモデルを使用する場合は必ず、代わりに Tekla Model Sharing を使用することをお勧めします。 Tekla Model Sharing では、会社のユーザーが、オフラインかつ高パフォーマンスで同じ共有モデルを使用でき、ネットワークが低速でも、他のチーム メンバーと変更を同期できます。 Tekla Model Sharing を使用するには、別のサブスクリプションが必要です。

マルチユーザー モデルは、単一のマスター モデルで構成されます。各ユーザーは、このモデルにアクセスして、モデルのローカル ビューを開くことができます。ローカル ビューを作業モデルと呼びます。ユーザーが作業モデルに行った変更はローカルであり、作業モデルがマスター モデルに保存されるまで、その変更は他のユーザーには表示されません。マルチユーザー システムには、複数のクライアント コンピューターを含めることができます。各ユーザーは、クライアント コンピューター上で作業モデルを使って作業します。マスター モデルは、ネットワーク上の任意のコンピューターに置くことができます。クライアント コンピューターのいずれかにマスター モデルを置くことも可能です。

Tekla Structures マルチユーザー システムは、標準的な TCP/IP ネットワークを使用して社内ネットワークで実行され、次の要素で構成されています。

  • Tekla Structures マルチユーザー サーバー コンピューター ( xs_server.exe ( AlwaysUp ユーティリティで起動) を実行する)
  • マスター モデルが保存されているファイル サーバー コンピューター
  • Tekla Structures を実行するクライアント コンピューター

次の図は、マルチユーザー システムの構成例です。

マルチユーザー サーバーは Tekla Downloads で提供される個別のインストールです。

マルチユーザー サーバーをインストールする方法とマルチユーザー サーバーをサービスとして実行する方法の説明については、「 マルチユーザーシステム 」を参照してください。

Note:

複数のユーザーが異なる場所で異なる時刻に同じモデル内で作業する場合は、マルチユーザー モードではなく Tekla Model Sharing を使用します。

.tsep パッケージのインストール

Tekla Structures 拡張パッケージの .tsep パッケージは Tekla Structures 拡張機能または追加環境コンテンツのインストーラーです。 .tsep パッケージは Tekla Warehouse でダウンロードできます。

.tsep パッケージは、3 つの異なる方法でインストールできます。

直接インストール

  1. ダウンロードした .tsep インストーラーをダブルクリックします。
  2. [ Tekla Structures extension manager ] ダイアログ ボックスに、インストールされる拡張機能の名前が表示されます。

    デフォルトでは、 .tsep インストーラーは [ Tekla Structures extension manager ] を使用して開きます。一部の .tsep インストーラーは、[ Insert into model ] オプションを使用して、 Tekla Warehouse から直接実行します。

  3. インポートする Tekla Structures バージョンを選択し、 [インポート] ボタンをクリックします。次回 Tekla Structures を起動したとき、拡張機能が自動的にインストールされ、 [Tekla Structures 拡張管理] に表示されます。
Note:

.tsep インストーラーがデフォルトで [ Tekla Structures extension manager ] で開くように設定されていない場合は、手動で設定できます。 .tsep インストーラーを右クリックし、[ Properties ] を選択します。[ Opens with ] で、[ Change ] を選択し、 TsepFileDispatcherLauncher を指定します。

Tekla Structures 拡張管理でのインストール

.tsep インストーラーを [ Tekla Structures extension manager ] から Tekla Structures にインストールすることもできます。

  1. [ アプリケーションとコンポーネント ] カタログで、 > [ Manage extensions > Extension manager ] をクリックし、[ Tekla Structures extension manager ] を開きます。
  2. [ Import ] をクリックし、インストールする .tsep インストーラーを選択します。
  3. [ Open ] をクリックします。

    インポートされた .tsep は、次回 Tekla Structures を起動したときにインストールされます。この拡張機能が [ Tekla Structures extension manager ] に表示され、[ アプリケーションとコンポーネント ] カタログで使用する準備が整います。

.tsep パッケージのアンインストール

.tsep をアンインストールするには、以下のいずれかの操作を行います。

  • [ Tekla Structures extension manager ] で、アンインストールする .tsep パッケージを選択 (複数選択するには Ctrl または Shift を使用) し、[ Remove ] をクリックします。 .tsep パッケージは、 Tekla Structures の再起動時に削除されます。
  • ..\Program Files\Tekla Structures\<version\nt\bin\ に移動し、 TeklaExtensionPackage.Builder.exe をダブルクリックして [ Tekla Structures Extension Package (TSEP) builder and test runner ] ダイアログ ボックスを開きます。

    [ Uninstall TSEP based extensions ] タブに移動し、アンインストールする .tsep パッケージを選択 (複数選択するには Ctrl または Shift を使用) し、[ Uninstall selected ] をクリックします。これにより、選択したすべての .tsep パッケージが削除されます。 Tekla Structures を再起動する必要はありません。

集中インストール

社内のすべてのワークステーションに .tsep インストーラーを一括で集中インストールできます。この方法は、システム管理者によって行われることを意図しています。

デフォルトでは、インストールを待機中の .tsep インストーラーは \ProgramData\Trimble\Tekla Structures\ <version> \Extensions\To be installed に保存されます。集中インストールを実施するには、 %XSDATADIR%\Extensions\To be installed フォルダーに .tsep インストーラーをコピーする必要があります。 \To be installed フォルダーが存在しない場合は、作成します。

Tekla Structures が起動すると、 \To be installed フォルダーの使用可能な .tsep インストーラーをチェックし、それらのインストーラーを自動的にインストールします。同じ拡張パッケージの古いバージョンが存在する場合は、新しいバージョンをインストールする前にアンインストールされます。同じまたは新しいバージョンが既にインストールされている場合は、インストールがキャンセルされます。

  • インストールされた .tsep インストーラーは %XSDATADIR%\Extensions\Installed フォルダーに保存されます。
  • 無効な .tsep インストーラーはアンインストールされ、 %XSDATADIR%\Extensions\Invalid installations フォルダに移動されます。
  • キャンセルされた .tsep インストーラーは %XSDATADIR%\Extensions\Cancelled installations フォルダに保存されます。

.tsep インストーラーをコピーする

コマンド プロンプト ( cmd.exe ) から ROBOCOPY を使用して、 .tsep インストーラーをコピーすることをお勧めします。 ROBOCOPY の詳細は、Microsoft のウェブサイトなどで見つけることができます。

ROBOCOPY の基本構文は次のとおりです。 robocopy <Source> <Destination> [<File>[ ...]] [<Options>]

たとえば、 .tsep インストーラーをコピーするには、次のようにします。
robocopy
"\\Server1\prod\TeklaStructures\2019.0\Environments_TSEP"
"C:\ProgramData\Trimble\Tekla Structures\2019.0\Extensions\To be installed"
*.tsep
このコマンドは、 \Server1 ネットワーク フォルダーからすべての .tsep インストーラーをローカル ユーザーの \To be installed フォルダーにコピーします。

集中アンインストール

RemoveExtensionOnStartup という名前の空のファイルを拡張子なしで、 \ProgramData\Trimble\Tekla Structures\ <version> \Extensions\Installed\[Extension_To_Be_Uninstalled] に作成することによって、 .tsep パッケージを一括でアンインストールできます。これらの拡張機能は、 Tekla Structures を次回起動するときに削除されます。

Tekla Structures のアップグレード

既存のインストール済みの Tekla Structures の上にサービス パックをインストールすることができます。新しいサービス パックに更新するには、既存のライセンスを更新する必要はありません。新しいバージョンの Tekla Structures は、個別のインスタンスとしてインストールされるため、その他のバージョンの Tekla Structures と同じワークステーションに共存させることができます。ライセンスには許可されている最高バージョンがあるため、新しいバージョンに更新するには、ライセンスを更新する必要があります。

Tekla Structures の古いバージョンがコンピューターに既にインストールされている場合は、移行ウィザードを使用して個人設定を新しいバージョンにコピーできます。移行ウィザードで、以下のいずれの設定や値でもコピーすることができます。

  • user.ini ファイル
  • 以下に示すようなレジストリ値:
    • Toolbars
    • Dialog boxes
    • General options

図面またはレポートのテンプレートやカタログ エントリーを追加または変更するなど、 Tekla Structures をカスタマイズする場合、カスタマイズしたファイル用のプロジェクト フォルダーと企業フォルダーを作成することを強くお勧めします。これは、将来使用するためにファイルを保存する場合、または新しいリリースのインストール時にファイルを保持する場合に便利です。

新しいバージョンをインストールしても、 Tekla Structures によりプロジェクト フォルダーと企業フォルダー内のファイルが置き換えられることはありません。以前のバージョンからファイルをコピーして貼り付けたり、エクスポートしてインポートしたりせずに、カスタマイズしたファイルを保持できます。これによって、アップグレードが迅速かつ容易になります。企業フォルダーやプロジェクト フォルダーを使わずに以前のバージョンの Tekla Structures をカスタマイズした場合は、カスタマイズした情報を次のバージョンの Tekla Structures に転送しなければなりません。

新しいバージョンの Tekla Structures を使用する前に、古い企業フォルダーが機能することを必ずテストします。

Tip:

設定を後でコピーする場合は、 \Tekla Structures\ <version> \nt\bin\applications\Tekla\Migrations フォルダーにある MigrationWizard.exe をダブルクリックすることで、移行ウィザードを手動で起動できます。設定のコピー元のバージョンとコピー先のバージョンを選択できます。

フォルダー構造

ローカル コンピューター上のフォルダー構造

ローカル コンピューター上のフォルダー構造の設定方法については、「 Tekla Structuresインストールフォルダ 」を参照してください。

社内フォルダーの構造

会社固有の設定およびプロジェクト固有の設定を維持するモデルや設定ファイルを保存するのに、中央ファイル フォルダーを使用することをお勧めします。そのようにすると、 Tekla Structures は、中央ファイル サーバーから設定を読み込みます。新しいバージョンの Tekla Structures にアップグレードする場合、または、たとえば会社のロゴを更新する場合、ファイルの置き換えは 1 か所だけで済みます。これによって、バックアップの作成やアップグレードが簡単になります。

詳細については、「 プロジェクト フォルダーおよび企業フォルダーの作成 」を参照してください。

バックアップ

会社のすべての重要な情報と作業を保存するため、モデル フォルダー、企業フォルダー、およびプロジェクト設定のバックアップを作成することも重要です。自動バックアップをスケジュールするシステムが会社にある場合は、モデルで干渉が発生する可能性を避けるために、夜間の勤務時間外にバックアップを実行するよう、システムをスケジュールします。ライセンス エンタイトルメントのバックアップを必ず作成してください。

ウイルス対策

ウイルス対策ソフトウェアが原因で、モデルおよび図面をモデル フォルダーに保存するときに問題が発生する場合があります。これらの問題は、特にネットワーク ドライブにモデルを保存した場合に発生する場合があります。 Tekla Structures をウイルス対策システムのセーフ リストに追加し、モデル フォルダーの操作がブロックまたはスキャンされないようにウイルスからの保護を設定することを強くお勧めします。


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