表示制御の新しいオプションとその他の DirectX レンダリングの改良点

Tekla Structures
2018
Tekla Structures

表示制御の新しいオプションとその他の DirectX レンダリングの改良点

Tekla Structures 2016 以降、DirectX レンダリング エンジンをデフォルトの OpenGL ベースのレンダリング エンジンと一緒に使用できるようになりました。 Tekla Structures 2018 では、DirectX レンダリングが改良されました。 Tekla Structures 2018 では、DirectX 11 が DirectX レンダリング エンジンに使用されるようになりました。

[ファイル] > [設定] > [スイッチ] で、DirectX レンダリングのオン/オフを切り替えることができます。レンダリング設定は、ビュー固有の設定です。このため、DirectX レンダリングまたは OpenGL レンダリングを異なるビューで使用することができます。レンダリングを切り替えた場合は、ビューを再度開いて、レンダリングを有効にする必要があります。

DirectX レンダリングにすることで、OpenGL レンダリングに比べて画質を向上させることができるほか、 Tekla Structures オブジェクトに微細なシェーディング効果が追加されるため、3D をより明確かつ高精細に表示することができます。DirectX に最適化されたグラフィック カードを使用すると、DirectX レンダリングを使用しているときの全体的なパフォーマンスも向上します。推奨されている NVIDIA Geforce GTX グラフィック カードを使用した方が、下位のグラフィック処理装置 (GPU) を持つグラフィック カードや GPU を持たないグラフィック カードに比べて、DirectX グラフィック パフォーマンスは向上します。

以下の新しい詳細設定を使用して、DirectX レンダリングを微調整します。

  • XS_SHOW_SHADOW_FOR_PERSPECTIVE_IN_DX は 3D モードをオンにしたときに DirectX ビューに陰影を表示するかどうかを制御します。陰影は、直交モードよりも 3D モードにした方がわかりやすくになります。

    この詳細設定はデフォルトで、 TRUE に設定されています。

    値を変更した場合は、ビューを再度開いて、新しい値を有効にする必要があります。

  • XS_SHOW_SHADOW_FOR_ORTHO_IN_DX は直交モードをオンにしたときに DirectX ビューに陰影を表示するかどうかを制御します。

    この詳細設定はデフォルトでは FALSE に設定されています。

    値を変更した場合は、ビューを再度開いて、新しい値を有効にする必要があります。

  • XS_USE_ANTI_ALIASING_IN_DX は DirectX ビューでアンチエイリアシングを使用するかどうかを制御します。アンチエイリアシングを使用すると縁端線がなめらかになりますが、低解像度の画面では線が太く見えます。

    この詳細設定はデフォルトで、 TRUE に設定されています。

  • XS_HATCH_OVERLAPPING_FACES_IN_DX は DirectX ビューで重なり合う表面を塗りつぶすかどうかを制御します。

    この詳細設定はデフォルトで、 TRUE に設定されています。

    値を変更した場合は、ビューを再度開いて、新しい値を有効にする必要があります。

注:

リモート接続を介して Tekla Structures を使用している場合は、DirectX レンダリングが想定どおりに機能しない場合があります。たとえば、作成した部材がモデルに表示されなかったり、モデルの動作が遅くなったりすることがあります。それらの問題が発生した場合は、DirectX レンダリングをオフにします。

DirectX レンダリングの例

距離のビジュアル化

DirectX では、微細な陰影とアンビエント オクルージョンによって距離がビジュアル化されます。このため、構造や距離を理解しやすくなっています。

DirectX OpenGL

改良されたデプスの精度

デプス バッファーの精度が向上しているため、モデルを拡大したときに、以前ほど頻繁に部材が他の部材の表面を透過して表示されることはありません。

DirectX OpenGL

動的な状態

選択オブジェクトや選択済みオブジェクトのハイライトなどの動的な状態でも、選択オブジェクトがより明確になり、ハイライトがそれほど主張されません。

DirectX OpenGL

アンチエイリアシングによる忠実度の向上

デフォルトで画質がはるかに良く、フリッカーも抑えられています。

DirectX OpenGL

高忠実度の縁端線

縁端がちらつくジグザグな線ではなく連続した滑らかな線で表示されます。

DirectX OpenGL

正確な鉄筋

DirectX レンダリングでは、鉄筋に縁端線が描画されます。ズームすると、鉄筋は丸棒として表示されます。

DirectX OpenGL

透明ビューにしたときに材質が交差する位置に自動的に縁端線を描画

モデルで材質が交差する位置を簡単に視認できます。

DirectX OpenGL

ディテールの精度および明確さの向上

DirectX OpenGL

同一平面に重なり合っている表面を自動的に塗りつぶす

干渉チェックを実行することなく、重複するオブジェクトまたは重なり合う部材を簡単に発見できます。

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