Tekla Structuresとアプリケーションおよびデスクトップの仮想化との併用

Tekla Structures
2018
Tekla Structures

Tekla Structuresとアプリケーションおよびデスクトップの仮想化との併用

Tekla Structures をCitrixアプリケーションおよびデスクトップ仮想化とともに使用することは、 Tekla Structures をローカルにインストールしてプロジェクトデータをユーザーのコンピュータにコピーすることなく、ユーザーを Tekla Structures プロジェクトに簡単に追加できる柔軟かつ安全な方法です。Citrixアプリケーションおよびデスクトップ仮想化製品は、Citrix Systems, Inc.の製品です。

1つの場所から Tekla Structures を使用すると、プロジェクト内のすべてのユーザーが同じプロジェクト環境設定を使用するようになります。サーバーからアプリケーションをストリーミングすると、ハードウェアおよびソフトウェアの構成が異なるクライアントコンピュータ、タブレット、およびスマートフォンで Tekla Structures を使用できます。プロジェクトデータは、サーバーにのみすべて保存されている場合に保護されます。

Tekla Structures をCitrixのアプリケーションおよびデスクトップの仮想化とともに使用する際の主要コンポーネントは次のとおりです。

  • Windowsサーバー
    • Citrix XenServer、VMware vSphereなどの仮想化ソリューション
    • Citrixアプリケーション仮想化またはCitrixデスクトップ仮想化ソリューションがインストール済み
    • サーバーは通常、会社のIT部門がセットアップします。
  • ユーザーグループ(サーバーに定義されているデリバリーグループ)
    • デリバリーグループは仮想化環境の管理者が設定します。
  • サーバーに定義されているデリバリーグループのアクセス権
    • アクセス権は管理者が設定します。
  • クライアントコンピュータにインストール済みのCitrix Receiver
    • Citrix Receiverは通常、インターネットブラウザーを使用して提供されます。
  • サーバーまたはサーバーで実行されている仮想マシンにインストール済みの Tekla Structures
    • 複数のユーザーが同時に利用できるハイエンドWindowsサーバー
  • プロジェクトファイルへの高速アクセス
  • Tekla Structures ライセンスサーバーへの接続(各 Tekla Structures ユーザーに有効な Tekla Structures ライセンスが必要)

以下の図に、 Tekla Structures の仮想化の主要概念を示します。

1 デスクトップユーザー
2 タブレットまたはスマートフォンユーザー
3 Citrixシンクライアント
4 インターネット経由のセキュリティ保護された表示データ接続
5 仮想マシンで実行されている Tekla Structures インスタンス
6 仮想WindowsサーバーOS
7 仮想化プラットフォーム(ハイパーバイザ層)
8 サーバーハードウェア
9 ユーザー組織、Trimble、Amazon、またはサードパーティがホストするデータセンター

仮想環境でTekla Structuresを使用する際の前提条件

Citrix仮想化は、物理サーバーまたは仮想サーバー上に設定されます。ユーザーとユーザーグループの追加や、サーバー上のコンピューティングリソースにアクセスするためのアクセス権の定義は、Citrix Studioで行います。

推奨されるハードウェアは、「 Tekla Structures 2017i のハードウェア推奨仕様 」に記載されています。

XenAppとXenDesktopをインストールして設定する方法の詳細については、Citrixのマニュアルを参照してください。

以下の図に、 Tekla Structures の仮想化の主要コンポーネントを示します。

1 Citrix XenApp 7.6
2 シンクライアントアプリケーション: Citrix XenAppクライアントまたはCitrix XenDesktopデスクトップビューワー
3 タブレット/スマートフォンユーザー
4 デスクトップユーザー
5 複数のクライアントが同時に1つの仮想マシンインスタンスを共有する場合があります。
6 ユーザー組織、Trimble、Amazon、またはサードパーティがホストするデータセンター
7 用途に応じて、0.5 GB~2 GBのグラフィックメモリーを持つ仮想マシンインスタンスごとに専用のグラフィック処理装置(GPU)を使用する場合があります。
8 ハイエンド コンピューター:
  • 高速グラフィック カード (NVIDIA GRID K520 または新しい NVIDIA Tesla GPU)
  • 用途に応じて、各ユーザーに8 GB~16GBのメインメモリー
  • 適切な CPU (最新世代の Intel Xeon E5 または E7 ファミリー)
  • Windows Server 2012 R2 OS
9 ローカル、企業、またはクラウド Tekla Structures ライセンス サーバー。仮想マシン上で実行している各 TeklaStructures.exe について有効なライセンスが必要です。
10 ネットワーク帯域幅、1 Mbps以上
11 クライアントのローカルファイルシステムからファイルにアクセスすると非常に時間がかかるため、避けてください。
12 仮想サーバーのローカルディスクをモデルフォルダの保存に使用しないでください。
13 Citrix XenDesktop 7.6
14 VMware vSphere 6.0ハイパーバイザ
15 ファイルサーバー
16 ファイルサーバーで処理を行うための、Windowsファイルシステムの通常のアクセス許可
17 環境を含むプロジェクトデータは、データセンター内の別の(サーバー)コンピュータまたは社内ネットワーク内のファイルシステムに保存する必要があります。
18 デスクトップアプリケーション: Tekla Structures
19 仮想マシンインスタンス
20 ハイパーバイザ
21 仮想マシンをホストするWindowsサーバーコンピュータ
22 ネットワーク接続ストレージ(NAS)
23 データセンター
24 Tekla Structures ライセンス サーバー (オンプレミス、またはデータ センター外でホスト)
25 ライセンスの取得
26 プロジェクトファイルの読み込み/書き出し。高速ディスクアクセスが必要です。

Tekla Structuresの仮想環境の設定

サーバーをセットアップし、デリバリーグループを定義して、サーバー上に Tekla Structures ソフトウェアと環境をインストールする必要があります。 Tekla Structures ユーザーは、自分のコンピュータにCitrix Receiverをインストールする必要があります。

  1. サーバーをセットアップします。

    NVIDIA GRID K520 または新しい NVIDIA Tesla GPU などの高速なグラフィック カードが搭載されたハイエンド コンピューターを用意し、複数のユーザーが同時に使用できるようにします。作業するプロジェクトのディテールのサイズやレベルに応じて、各ユーザーに十分なメイン メモリーを用意する必要があります。サーバー コンピューターは適切な CPU が搭載され、Windows Server 2012 R2 を実行している必要があります。

    XenAppとXenDesktopをインストールして設定する方法の詳細については、Citrixのマニュアルを参照してください。

  2. Tekla Structures ソフトウェアと必要な環境をサーバーにインストールします。
    Note:

    仮想マシンのローカルディスクにモデルを保存すると、アクセスの際に問題が発生することがあります。モデル専用のファイルサーバーを使用し、 Tekla Structures のインストールの際にモデルフォルダの正しいネットワークの場所を必ず選択してください。

    Tekla Structures 環境設定は、同じ仮想マシンを使用するすべてのユーザーで共通です。ただし、通常のデスクトップインストールと同様に、さまざまな仮想マシン上の環境が同じであることを確認する必要があります。

    標準の Tekla Structures 環境を使用し、会社またはプロジェクト固有の設定で修正することを強くお勧めします。

  3. Citrix Receiver を Tekla Structures のクライアント コンピューターにインストールします。

    Citrix Receiver Webユーザーインターフェイスを使用することをお勧めします。

    1. WebブラウザーでCitrix Receiver Webユーザーインターフェイスを開きます。

      会社の管理者から提供される https アドレスを使用します。

    2. インストールウィザードの手順に従って、Citrix Receiverクライアントソフトウェアをインストールします。 アカウントを作成したり、インストールウィザードにログインしたりせずにインストールを終了して、Webユーザーインターフェイスに戻ります。
    3. インストール後に、Citrix Receiver Webユーザーインターフェイスに戻り、会社の管理者から提供される資格情報を使用してログインします。
    4. 使用する仮想デスクトップを選択します。 仮想デスクトップが自動的に起動しない場合は、ダウンロードしたCitrix ( .ica )ファイルを実行します。

    これで、自分のコンピュータにインストールされている場合と同様に、仮想デスクトップで Tekla Structures を使用できるようになりました。

    • 仮想デスクトップを初めて使用するときに、ファイルアクセスダイアログボックスでローカルファイルへの読み込みおよび書き出しアクセスを許可することができます。
    • Tekla Structures でコンピューターのローカルファイルを直接参照しないことをお勧めします。 Tekla Structures でローカルファイルにアクセスする必要がある場合は、まず共有ネットワークの場所にコピーしてください。
    • モデルフォルダはクライアントコンピュータにコピーされない点に注意してください。

    Citrix Receiverクライアントは頻繁に更新されます。Webユーザーインターフェイスで最新のクライアントをインストールするよう求められた場合は、必ずそうしてください。

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