アンカーボルト(Tekla Structures2016以降)
Environment
Japan
プラグインコンポーネント アンカーボルト(AnchorBoltJP) マニュアル
対応バージョン:Tekla Structures2016以降
1.概要
ベースプレートを選択して、そのプレートに作成されているボルト孔を検索し、その位置にアンカーボルトを作成するプラグインコンポーネントです。コンポーネントのバージョンは2.2です。
Image
2.インストール
プラグインコンポーネントとして公開されておりますので、使用するためには、インストールを行う必要があります。
インストーラーはテクラ・ウェアハウス(Tekla Warehouse)からダウンロードを行います。
テクラ・ウェアハウス > EXTENSION拡張ツール > アンカーボルトプラグイン(J)
インストールを行うと、コンポーネントカタログ内にサムネイルが表示されます。
プラグインコンポーネントはお使いのパソコン単位で扱われますので、別のパソコンで使用するには、各パソコンでインストールを行っていただく必要があります。
3.プラグインコンポーネントの実行
アンカーボルトを作成する際に、コンポーネントのパラメータを設定します。アプリケーションとコンポーネントカタログ内のサムネイルをダブルクリックして、ダイアログを表示させます。Image
本コンポーネントは、カスタムコンポーネントとして公開されておりますセンクシア株式会社(旧日立機材株式会社)製ハイベースエコ、スーパーハイベース、SRCスーパーハイベース、ハイベースNEO及び日本鋳造株式会社製NCベースPで作成されているベースプレート詳細に対しては、アンカーボルト径や長さ、定着板のサイズ等を、自動的に各ベースプレートのカタログに記載の値を参照して作成します。
また、JIS規格(JIS B 1220)にて制定されているアンカーボルトの作成、アンカーボルトの全長等を個別に指定して作成、J型L型のアンカーボルトの作成にも対応しています。
ダイアログ上のBPL種別で、作成対象のベースプレートの種別を指定します。現在、既製品として"ハイベースエコ"、"スーパーハイベース"、"SRCスーパーハイベース"、"ハイベースNEOエコタイプ"、"ハイベースNEO Gタイプ"、"NCベースP"の6種類と、ボルト径やアンカー長さ等を任意に指定することのできる"詳細入力"、JIS規格のアンカーボルトを作成する"JIS"、J型L型のアンカーボルトを作成する"J型アンカーボルト"、"L型アンカーボルト"があります。種別に既製品を指定している場合には、ダイアログ下の各項目はグレーアウトして入力することができないようになっています。種別を詳細入力やJIS、J型/L型アンカーボルトとすると、アンカーボルトの径や長さ、定着板の形状等を任意に指定することができます。
Image
[実行手順]
プラグインコンポーネントが実行されていることを確認し、モデル上のベースプレートを選択します。ベースプレートがコンポーネントで作成されている場合には、選択ツールバーで、コンポーネントオブジェクトの選択が有効になっていることを確認してください。
ベースプレートを選択すると、自動的にアンカーボルトがベースプレートのボルト孔位置に作成されます。
Image
4.JISのアンカーボルト
BPL種別をJISとして作成した場合、JISボルトセットの指定と、ボルトセットの種類(ABRまたはABM)に対してボルト径を指定します。ボルト径はABRまたはABMで指定箇所が異なりますのでご注意ください。JIS規格ではボルト径ごとにアンカー全長Ltは決められていますが、ベースプレートから定着板までのアンカーボルト長さLは決められていませんので、値を入力する必要があります。その際、アンカーボルトのねじ部に下部のナットが配置される必要があります。その値については、コンポーネント実行時にTekla Structuresの画面右下にあるステータスバーにLの範囲が表示されますので、その値を参考にしてください。範囲から外れている場合でも、部材は作成されます。
Image
5.J型/L型のアンカーボルト
BPL種別をJ型アンカーボルトまたはL型アンカーボルトとして作成した場合、ダイアログ上の画像が切り替わりますので、画像上の寸法位置を確認して、パラメータを入力してください。Image
Image
このJ型/L型アンカーボルトでは、ベースプレートの形状は四角形または4点のポリゴンプレートから構成される円形を対象としています。
J型及びL型の曲げ方向は、基本的にはプレート各辺の外周方向に配置されます。ただし、形状が四角形の場合には、ダイアログ上にあるパラメータ"J/L型 配置パターン"でプレート4隅に存在するボルト位置の方向を制御することができます。
設定のパターン1はX方向、パターン2はY方向、パターン3は斜方向となります。このXY方向は、全体座標や作業平面ではなく、プレートの座標系となります。プレートの配置方法や形状によって異なる場合がありますので、作成時に意図しない方向に作成された際には、このパラメータを調整して下さい。
Image
Image
Image
6.注意点
1)既製品及びJISをBPL種別に指定している場合、アンカーボルトの形状は、メーカーのカタログや規格に記載されている仕様に基づいて作成されます。既製品に対して作成されるアンカーボルトのサイズは、ベースプレートに作成されている孔径を参照して、自動的に決められています。
BPL種別で指定した既製品のシリーズと実際に作成されているベースプレート(カスタムコンポーネントにて作成)が合致しない場合には、以下のようなメッセージが表示され、コンポーネントシンボルのみがモデル上に表示されてアンカーボルトは作成されません。
コンポーネントシンボルをダブルクリックしてダイアログを表示させ、BPL種別を確認してください。
Image
その他注意点について、”実行方法・注意点”タブにも記載されています。
Image
2)作成されるアンカーボルトは、BPL種別がJIS、詳細入力及びJ型/L型の場合にはアンカーボルト1本毎に1つの部材として合成されており、その他のBPL種別の場合には全てのアンカーボルトが1つの部材として合成されます。
BPL種別をJIS及び詳細入力でも、定着板については定着板の合成の設定を"いいえ"としていると、定着板はアンカーボルトに合成されません。これは定着板の製作を別途行う場合に数量の集計や図面の作成に対応するためです。
Image