Tekla Model Sharing 用キャッシュ サービスをインストールする
Tekla Model Sharing のキャッシュ サービスを使用すると、同じオフィスの複数のユーザーが共有モデルで作業している場合など、同じデータが複数回要求されたときのモデル データのダウンロードにかかる時間が短縮されます。キャッシュ サービスは、ダウンロード速度が低下する可能性がある場所では特に役立ちます。
キャッシュ サービスは、Tekla Model Sharing サービスからモデル データをダウンロードした後、ローカル エリア ネットワーク (LAN) 内のファイル システムにキャッシュします。ユーザーが初めてパケットを取得したときは、キャッシュ サービスに保存されます。それ以降同じパケットが要求された場合、LAN 内のキャッシュ サービスから取得されます。キャッシュは、書き出されるパケットには使用されません。
キャッシュ サービスは、同じオフィスに Tekla Model Sharing ユーザーが 1 人しかいない場合であっても便利です。たとえば、モデル データがキャッシュ サービスからローカルで利用できるため、モデルへの再参加が高速になります。さらに、モデル データは常に小さいデータ ブロックで読み込まれるため、ダウンロードが中断された場合、キャッシュ サービスは不足しているブロックを後でダウンロードできます。
この図は、モデル データが共有サービスに保存され、Tekla Model Sharing のキャッシュ サービスで使用される方法を示しています。
キャッシュ サービスに到達できない場合、Tekla Structures はクラウド ストレージを使用して直接モデル変更を行います。さらに、Tekla Structures は、ダウンロード操作の進行中にキャッシュ サービスへの接続がタイムアウトした場合もクラウド ストレージを使用します。
\Users\<user>\AppData\Local\Tekla DataSharing フォルダー内の ClientLog_cat.txt および ClientLog_dog.txt ログ ファイルを確認することで、Tekla Structures がキャッシュ サービスを使用しているかどうかを確認できます。
データは、キャッシュ サービスから自動的にクリアされません。不要なデータをクリアするには、キャッシュ サービスから古いファイルを削除します。
キャッシュ サービスをインストールするための、ソフトウェアとシステムの要件は次のとおりです。
キャッシュ サービスをインストールするコンピューターまたはサーバーの要件は次のとおりです。
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次のいずれかの Windows オペレーティング システム:
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Windows Server 2019 以降
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Windows 10 以降
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Microsoft .NET Framework 4.8 以降。このソフトウェアは、Tekla Model Sharing キャッシュ サーバー インストール パッケージには含まれていません。
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モデル データを共有サービスからダウンロードするためのインターネット接続
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キャッシュされたモデル データを保存するのに十分なディスク空き容量。
必要なディスク空き容量は、Tekla Model Sharing ユーザーの数とモデルのサイズに応じて、数ギガバイトから数テラバイトまで異なる場合があります。
キャッシュ サービス ホストの TCP/IP ポート 9001 および 9998 で受信トラフィックが許可されていることをファイアウォールで確認します。ポートが原因で他のサービスとの競合が発生する場合、Tekla Model Sharing キャッシュ サーバー インストーラーでポートを変更できます。
Tekla Model Sharing 用キャッシュ サービスをインストールする
インストール後にキャッシュ サービスの設定を変更する
必要に応じて、以前に設定したキャッシュ フォルダーやポート番号を変更するなど、インストール後にキャッシュ サービスの設定を変更できます。
設定を変更するには、TeklaModelSharingCacheService.exe インストール ファイルを再度実行し、[修復] を選択します。
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以前に設定したキャッシュ フォルダーを変更した場合、引き続き使用するコンテンツを以前のキャッシュ フォルダーから新しいフォルダーにコピーします。
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ポート番号を変更した場合、新しいポートで受信トラフィックが許可されていることをファイアウォールで確認してください。
キャッシュ サービスを使用する Tekla Structures クライアント ワークステーションを設定する
- Tekla Structures の [ファイル] メニューで、 をクリックします。
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[共有設定] ダイアログで [Tekla Model Sharing キャッシュ] 設定を構成します。
- [設定] をクリックします。
キャッシュ サービスのトラブルシューティング
| 問題 | 考えられる解決策 |
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Tekla Structures からキャッシュ サービスに接続できない |
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キャッシュ サービスが開始されない |
Windows イベント ビューアーのアプリケーション ログで、エラーが発生していないかどうかを確認します。 |
Tekla Model Sharing キャッシュ Windows サービスのログオン アカウントを設定する
Tekla Model Sharing キャッシュ サービスが共有ネットワーク ドライブなどの特殊なリソースにアクセスする必要がある場合、キャッシュ Windows サービスのログオン アカウントにそれらのリソースへのアクセス権が付与されていることを確認する必要があります。ログオン アカウントには、C:\ProgramData\Tekla\ModelSharingCache フォルダーの読み取りおよび書き込み権限も必要であることに注意してください。
デフォルトでは、 キャッシュ Windows サービスのログオン アカウントはローカル システム アカウントです。ローカル システム アカウントにこれらのフォルダーとリソースへのアクセス権がない場合、アカウントの変更が必要になることがあります。
キャッシュ サービスのインストールと、キャッシュ Windows サービスのログオン アカウントには、同じアカウントを使用することをお勧めします。
- [サービス] ダイアログで Tekla Model Sharing キャッシュ Windows サービスを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
- [ログオン] タブで、[このアカウント] を選択し、アカウント名とパスワードを入力します。
- [OK] をクリックします。