材質カタログのカスタマイズ

Tekla Structures
変更済み: 17 1月 2024
2023
Tekla Structures

材質カタログのカスタマイズ

材質カタログには、材質のタイプおよび等級に関する情報が登録されます。材質は、各材質タイプの下にリストされた材質を使用して、タイプに基づいてグループ化された階層ツリーに表示されます。

Tekla Structures で使用できる材質タイプは次のとおりです。
  • 鋼材

  • コンクリート

  • 鉄筋

  • 材木

  • その他

デフォルトでは、材質カタログには環境固有の標準的な材質が含まれています。材質は追加、変更、および削除できます。

材質情報は、Tekla Structures により matdb.bin ファイルに保存されます。

材質カタログの重要なボタン

材質を操作するときは、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスの次のボタンの用途を確認してください。

ボタン

説明

[OK] をクリックするまで、編集した 1 つの材質の変更内容をコンピューターのメモリに保存します。

モデルフォルダ内の変更を保存します。

Tekla Structuresでは、ユーザーが[OK]をクリックしてダイアログボックスを閉じた後、[保存の確認]ダイアログボックスで[OK]をクリックしたときに、変更済みのカタログがハードディスクに保存されます。

変更を保存しないで [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。

カタログに対して行われたすべての変更は、[更新]をクリックした場合でも失われます。これは、変更がハードディスクに保存されていないためです。 カタログに対して行われた変更は、カタログがコンピュータのメモリを使用しているため、1回のセッション中に表示されます。 Tekla Structuresの次回起動時に、以前のデータがハードディスクから復元されます。

材質情報は、Tekla Structures により matdb.bin ファイルに保存されます。モデルを初めて開いたとき、Tekla Structures によりハード ディスクからデータが読み取られ、コンピューターのメモリに格納されます。

材質を選択すると、Tekla Structures によりコンピューターのメモリからデータが読み取られ、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスに表示されます。これは、ハード ディスクのデータにアクセスするよりも高速です。

材質の追加

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. 材質タイプ (鋼材など) を選択します。
  3. 右クリックして [材質の追加] を選択します。

    新しい材質が、選択した材質タイプの下に追加されます。

  4. 材質をクリックし、新しい名前を入力して材質の名前を変更します。
  5. 材質プロパティを入力します。
  6. [OK] をクリックして材質を保存し、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  7. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

材質のコピー

既存の類似する材質のコピーを変更して、新しい材質を追加できます。

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. 作成しようとしている材質に類似した既存の材質を選択します。
  3. 右クリックして [材質のコピー] を選択します。

    COPY という名前の材質のコピーが材質ツリーに追加されます。

  4. 材質をクリックし、新しい名前を入力して材質の名前を変更します。
  5. 材質プロパティを変更します。
  6. [OK] をクリックして材質を保存し、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  7. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

材質の変更

材質カタログを使用して既存の材質を変更できます。

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. ツリーで材質を選択し、そのプロパティを変更します。
    • [一般] タブを使用して、その材質に対する 3 とおりの別名を入力します。通常、これらの名前は、国や標準規格の違いに応じた名前です。このタブには、プロファイルと板の比重の値を示すフィールドもあります。

    • [解析] タブを使用して、構造解析用のプロパティに関する情報を入力します。

    • [設計] タブを使用して、強度や部分安全係数など、設計固有のプロパティに関する情報を入力します。

    • [ユーザー定義情報] タブを使用して、材質の属性を独自に作成します。

      たとえば、ユーザー定義の属性を使用して塗装層の厚さ、またはコンクリートの最大粒度を定義できます。

  3. 材質の変更が終了したら、[更新] をクリックします。
  4. [OK] をクリックして、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。

    モデル フォルダーに変更を保存するかどうかを確認するメッセージが Tekla Structures に表示されます。

  5. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

    変更した材質カタログは現在のモデル フォルダーに保存され、そのモデルにのみ使用できます。変更したカタログをその他すべてのモデルに対して使用できるようにするには、エクスポートとインポートを使用します。

材質の削除

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. 削除する材質を選択します。
  3. 右クリックでポップアップメニューを表示して [材質の削除] を選択します。
  4. [OK] をクリックして、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  5. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

材質へのユーザー定義情報の追加

材質には、ユーザー定義情報やその値を追加できます。追加したユーザー定義情報は、フィルタリングなどで使用できます。

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [ユーザー定義情報] タブで、[定義詳細] をクリックし、[材質プロパティの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  3. [追加] をクリックして新しい行を追加します。
  4. ユーザー定義情報を定義するには、行の各項目をクリックします。
    1. [カテゴリ] リストで、ユーザー定義情報を適用する材質カテゴリを選択します。
    2. [設計基準] リストで、定義情報を追加する設計基準を選択します。
    3. [材質タイプ] リストで、属性の材質タイプを選択します。
    4. [分類] リストで、ユーザー定義情報に含まれる、重量、面積、比率、文字列などの情報のタイプを選択します。
    5. [順番] 列で、ユーザー定義情報がダイアログ ボックスに表示される順番を定義します。値の小さいものから順に表示されます。
    6. [プロパティ名] 列で、プロパティの名前を定義します。

      名前はカタログに保存され、レポートやテンプレートで使用できます。プロパティ名をテンプレートで使用する場合、MATERIAL.PROPERTY_NAME はプロパティ名が表示される場所を示します。

    7. [ラベル] 列で、定義情報のラベルを定義します。
  5. [更新] をクリックします。
  6. [OK] をクリックして、[材質プロパティの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。

ユーザー定義の材質定義の作成

既存の材質定義を独自の定義で置き換えて、図面部材マークなどに使用できます。材質定義にはテキスト、数字、および記号を含めることができます。

  1. シンボル ファイル user_material_symbols.sym をシンボル フォルダー (通常は、..\ProgramData\Trimble\Tekla Structures\<version>\environments\common\symbols\ フォルダー) に保存します。
  2. メモ帳などのテキスト エディターで、材質の定義を含むテキスト ファイルを作成します。

    ファイルの各行は材質を定義します。以下の構文を使用します。material_name symbol_file_name@n を使用します。

    • material_name は材質カタログで使用する材質の名前です。

    • symbol_file_name は使用するシンボル ファイル名です。

    • n はシンボルの番号です。

    例:

    
    S235JRG1	user_material_symbols@1	B
    S235JRG2	user_material_symbols@2	C
    S235JR	  user_material_symbols@0	A
    S275JR	  user_material_symbols@3	D
    S235JR	  user_material_symbols@4	E
    警告:

    定義ファイル内の材質名の順序は、変換に影響を与えます。具体的な名前の材質は、似たような名前を持つ材質の前にリストする必要がありますが、シンプルな名前 (S235JRG1 など) は S235JR より前にリストする必要があります。そうしないと、両方に同じシンボルが付くことになります。

  3. ファイルに名前 (例: user_material_definitions.txt) を付けて保存します。

    材質カタログ内のすべての名前付き材質が、このファイルで定義されている材質に置き換えられます。

  4. 次のように、ファイル名を詳細設定 XS_MATERIAL_SYMBOL_REPRESENTATION_FILE の値として、[ファイル] メニュー > [設定] > [詳細設定] > [図面プロパティ] で設定します。
    set XS_MATERIAL_SYMBOL_REPRESENTATION_FILE=user_material_definitions.txt

    材質定義ファイルのフル パスを入力することもできます。パスを指定しない場合は、モデル、企業、プロジェクト、システムの各フォルダーで Tekla Structures によりファイルが検索されます。

材質のインポートとエクスポートについて

材質カタログを結合するには、インポートとエクスポートを使用します。材質カタログは、.lis ファイルとしてインポートおよびエクスポートされます。

インポートとエクスポートは、次の場合に役立ちます。

  • 新しいバージョンの Tekla Structures にアップグレードし、前のバージョンでカスタマイズした材質カタログを使用する場合。

  • さまざまな場所に保存された材質カタログを結合する場合。

  • 他のユーザーと材質カタログ情報を共有する場合。

  • 異なる環境間で材質カタログを結合する場合。

ヒント:

Tekla Warehouse を使用して、材質をダウンロードおよび共有することもできます。

材質カタログの一部のエクスポート

材質カタログ全体をエクスポートする必要がない場合は、材質ツリーのグループ (1 つの材質タイプの下でグループ化されたすべての材質) または 1 つの材質だけをエクスポートできます。材質カタログは、.lis ファイルとして Tekla Structures モデルからエクスポートされます。

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. エクスポートする材質を選択します。
    • 材質ツリーのグループをエクスポートするには、グループを右クリックし、[材料のエクスポート] を選択します。

    • 1 つの材質をエクスポートするには、材質を右クリックし、[材料のエクスポート] を選択します。

  3. エクスポート ファイルの保存先フォルダーを参照します。

    デフォルトでは、現在のモデル フォルダーにファイルが保存されます。

  4. ファイルの名前を入力し、[OK] をクリックします。
  5. [OK] をクリックして、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  6. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

材質カタログ全体のエクスポート

エクスポートとインポートを使用して、材質カタログを結合します。材質カタログは、.lis ファイルとして Tekla Structures モデルからエクスポートされます。[エクスポート] コマンドでは、カタログ全体がエクスポートされます。

  1. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [エクスポート] をクリックします。
  3. エクスポートしたファイルの保存先フォルダーを参照します。

    デフォルトでは、現在のモデル フォルダーにファイルが保存されます。

  4. ファイルの名前を入力し、[OK] をクリックします。
  5. [OK] をクリックして、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  6. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

材質カタログのインポート

材質カタログは、.lis ファイルとして Tekla Structures モデルにインポートされます。エクスポートした .lis ファイルをモデル フォルダーに移動し、既存の材質カタログにインポートできます。

  1. 材質カタログをインポートするモデルを開きます。
  2. [ファイル] メニューで、カタログ > 材質カタログ をクリックして [材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを開きます。
  3. [インポート] をクリックします。
  4. インポート ファイルを含んだフォルダーを参照し、ファイルを選択します。
  5. [OK] をクリックします。

    インポートされる材質と同じ名前の材質が既に存在する場合は、[インポート確認] ダイアログ ボックスが表示され、3 つのオプションが表示されます。

    • [置換え]: 既存の材質はインポートした材質で置き換えられます。

    • [マージ]: インポート ファイルで異なる材質プロパティは、既存の材質に追加されます。その他のすべてのプロパティは未変更のままとなります。

      このオプションを使用して、ユーザー属性などの材質カタログの特定の要素のみをインポートします。

    • [キャンセル]: 既存の材質は置き換えられず、インポート ファイルの材質定義は無視されます。

    [すべて適用] チェック ボックスをオンにすると、Tekla Structures はインポートする材質と同じ名前を持つ既存のすべての材質で同じオプション ([置換え][マージ]、または [キャンセル]) を使用します。

    異なる定義を持つユーザー属性が既に存在する場合は、既存の属性を [置換え] または [キャンセル] するように促すメッセージが表示されます。

  6. [OK] をクリックして、[材質カタログの編集] ダイアログ ボックスを閉じます。
  7. [保存の確認] ダイアログ ボックスで [OK] をクリックして、変更を保存します。

インポートとエクスポートで使用される単位

次の表に、プロファイルカタログと材質カタログをインポートおよびエクスポートする際に Tekla Structures で使用される単位を示します。

Type

単位 (空白の場合は単位なし)

ブール

整数

文字列

比率

ひずみ

角度

長さ

mm

変移・変形

mm

寸法

mm

断面二次半径

mm

面積

mm2

補強面積

mm2

横方向補強エリア

mm2/m

面積/単位長

mm2/m

体積

mm3

断面係数

mm3

断面二次モーメント

mm4

ねじり係数

mm4

曲げねじり抵抗

mm6

N

重量

kg

面荷重

N/m

バネ定数

N/m

質量/長さ

kg/m

当分布面荷重

N/m2

N/m2

応力

N/m2

ヤング係数

N/m2

比重

kg/m3

モーメント

Nm

分布モーメント

Nm/m

回転バネ定数

Nm/rad

温度

K (°C)

温度膨張係数

1/K (1/°C)

係数

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