図面の改良点

Tekla Structures
2022
Tekla Structures

図面の改良点

Tekla Structures 2022 では、レンダリング、スナップ、ズーム、ビューの枠の処理、プロパティ ダイアログ ボックスへのアクセス、ハッチング、寸法、[ドキュメント管理]、[2Dライブラリ]、鉄筋の解説図とマーキング、レイアウト名の、非実線の処理、フォントの処理に新機能、改良点、変更点が導入されました。

新しい FOG 図面レンダリング エンジン

新しい FOG 図面のレンダリング エンジンを使用すると、全レンダリングをより高速に行うことができます。これは、パンまたはズームを使用した場合などに表示されます。FOG レンダリングを有効にするには、[詳細設定] ダイアログ ボックスの [図面ビュー] カテゴリーで、ユーザー固有の新しい XS_DRAWING_RENDERING_ENGINE 詳細設定を [FOG] に設定します。Windows Graphics Device Interface (GDI) レンダリングを使用するには、この詳細オプションを [GDI] に設定します。デフォルト値は GDI です。

[XS_USE_SMART_PAN] 詳細オプションを [TRUE] に設定した場合、Windows GDI のみで有効で、FOG レンダリングには影響しません。

スナップの改良点

  • 図面モードのスナップ参照線の色が水色になり、モデリング モードと同じになりました。これまでは紺青でした。

    さらに、図面モードのスナップ シンボルがより明確になりました。

    新しいスナップ参照線の色とスナップ シンボル:

    これまでのスナップ参照線の色とスナップ シンボル:

  • 図面にエレベーションマークを作成する場合、選択したスナップスイッチに従ってスナップが機能するようになりました。この改良点は、Tekla Structures 2021 SP6 で既に導入されていました。

図面内でのスナップの詳細については、「図面内でのスナップ」を参照してください。

[選択部材にズーム] の新しいデフォルト ショートカット

モデリング モードと作図モードの両方で、Shift+Space が [選択部材にズーム] コマンドのデフォルト ショートカットになりました。

この改良点は、Tekla Structures 2021 SP5 で既に導入されていました。詳細については、「2021 SP5: 新機能、改良点、重要な修正点」も参照してください。

図面内でのズームの詳細については、「図面でのズームとパン」を参照してください。

図面上の非実線の処理を改善

オーバーラップしている切り取り部と非実線 (破線、1 点鎖線など) が図面で自動的に削除されるようになりました。これまでは、切り取り部と非実線が揃わず、図面の実線のようになることがありました。このため、非表示オブジェクトが表示オブジェクトとして表現されることがあり、特にコンクリート図面では重大な問題を引き起こしました。

図面に手動で追加したカット ラインは自動的には削除されない点に注意してください。

オーバーラップしているカット ラインまたは非実線の削除は、XS_ENABLE_OVERLAPPING_CUT_LINE_REMOVAL 詳細設定によって制御します。デフォルトでは TRUE に設定されており、オーバーラップしているカット ラインと非実線 (破線、1 点鎖線) が削除されます。

修正前

修正後:

図面ビューの枠の表示/非表示の切り替え

[詳細設定] ダイアログ ボックスの [図面ビュー] カテゴリーに、ユーザー固有の新しい詳細設定 XS_VIEW_FRAMES_VISIBLE が追加されました。

  • この詳細設定を FALSE に設定した場合、ビュー上にマウス ポインターを移動するまで図面ビューの枠が非表示になります。これがデフォルト値です。
  • この詳細設定を TRUE に設定すると、図面ビューの枠が常時表示されます。
  • Tekla Structures バージョン 2019 以前では、図面ビューの枠が常に表示されていました。Tekla Structures 2019i では、図面ビューの枠が非表示になり、マウス ポインターがビューの枠の上にあるときにのみ表示されていました。

クイック起動で使用できるプロパティ ダイアログ ボックス

部材、鉄筋、仕上げ材、基準線などの図面オブジェクトのプロパティ ダイアログ ボックスを、[クイック起動] から開くことができるようになりました。図面モードの [クイック起動] ボックス に「プロパティ」と入力すると、開くことができるすべてのプロパティ ダイアログ ボックスが Tekla Structures に表示されます。

図面ハッチングの改良点

新しいハッチング アルゴリズムでは、自己交差ポリゴン、同一線上のポリゴンの縁端、ポリゴンの頂点/縁端の接触など、かなり広範囲の複雑な形状が正しく処理されます。

図面のハッチングの詳細については、「図面での塗りつぶしの定義」を参照してください。

寸法の改良点

  • 詳細設定 XS_FIRM および XS_PROJECT を使用して相対フォルダーから寸法作成ルール ファイルを読み取ることができるようになりました。たとえば、XS_FIRM=".\ts" を使用すると、モデル フォルダー内の 'ts' フォルダーからファイルを読み取ることができます。

  • [フィルター寸法] の方法を使用して鉄筋の寸法を作成するときの図面の寸法作成パフォーマンスが大幅に向上しました。

  • 最初の参照点 (挿入点) を基準にして、アイテムの寸法を作成できるようになりました。[寸法作成ルールのプロパティ] ダイアログ ボックスに、アイテムの寸法の作成方法を制御するための新しい設定 [アイテム] が追加されました。次のオプションがあります。

    参照点で:アイテムの最初の挿入点に寸法点を配置します。

    副部材で:部材の寸法と同じように、アイテムの寸法を作成します。これがデフォルト値です。

  • コンクリート以外の材質を含むアイテムの寸法作成が、アイテムの周囲ボックスに基づいて行われるように簡略化されてました。これまでは、正確なアイテム形状が使用されていましたが、複雑なアイテムを使用している場合はパフォーマンスに大きな影響を与えていました。

  • [寸法作成ルールのプロパティ] ダイアログ ボックスで、ラベル [始点] の名前が [方向] に変更されました。これにより、寸法がどちら側から作成されるかの意味をより適切に表現できるようになりました。

寸法設定の詳細については、「ビューレベルの自動寸法の追加」を参照してください。

ドキュメント管理の改良点

ドキュメント管理におけるユーザー定義情報の検索

ドキュメント管理 では、DocumentManagerUDAs*.txt ファイルが、以前使用可能だった検索場所に加えて、拡張フォルダやサブフォルダでも再帰的に検索されるようになりました。

DocumentManagerUDAs*.txt ファイルは、ドキュメント管理の列に表示される図面 UDA を指定します。

この改良点は、Tekla Structures 2021 SP1 で既に導入されていました。

[すべての選択] の改良点

[すべての選択] コマンドの動作が変更されました。これまでは、現在選択されているドキュメントの数が表示されているドキュメントの総数よりも少ない場合、すべてのドキュメントが選択されますが、すべて選択済みの場合はすべての選択が解除されていました。つまり、単一のアイテムが表示されており、ユーザーがそのアイテムを右クリックして (その時点で選択済みになります)、コンテキスト メニューから [すべての選択] を選択した場合、実際にはそのドキュメントが選択解除されていました。そのため、マクロでドキュメント リストの単一のアイテムを確実に選択することができませんでした。この動作は変更され、表示されているすべてのアイテムが常に選択され、切り替え動作は無効になりました。

[ドキュメント管理] の詳細については、「ドキュメント管理」を参照してください。

図面 2D ライブラリの改良点

基準線のサポートの追加

[図面2Dライブラリ] で、ディテール内の基準線がサポートされるようになりました。ディテールを作成するときに選択内容に基準線を含めるには、[オプション] ボタンをクリックし、新しい [基準線を含む] オプションを選択します。

交互に膨らみのあるポリゴンとポリラインのサポートの追加

[図面2Dライブラリ] で、交互に膨らみのあるポリゴンとポリラインがサポートされるようになりました。これまでは、ポリゴンまたはポリラインからディテールを作成すると、メインの膨らみの値がディテールのすべての断面に設定されていました。

図面 2D ライブラリからディテールを配置する際の新しい配置ロジック

  • 新しいディテールのデフォルトの縮尺: ビューに作成されるディテールは、作成されるビューのデフォルトの縮尺になります。ディテールをビューの外側に配置すると、新しいビューはデフォルトの縮尺または定義された新しい縮尺で作成され、ビューのないディテールは、メインの 1:1 図面用紙に応じて設定された縮尺になります。

  • 新しい DWG/DXF ディテールのデフォルトの縮尺: 新たに追加された DWG および DXF ディテールは、1:1 で作成する必要があります。別の縮尺が定義されている場合、これがモデルのデフォルトの縮尺になります。ディテールに関連する .dde ファイルを企業フォルダーまたはプロジェクト フォルダーに移動することで、すべてのモデルの縮尺を設定することができます。

[2Dライブラリ] の詳細については、「図面内の 2D ライブラリ」を参照してください。

図面レイアウト ファイル名の制限

名前が 63 文字を超えている図面レイアウト (.lay) ファイルは、図面プロパティの [レイアウト] リストに表示されなくなりました。Tekla Structures では、名前に 63 文字を超えるレイアウト ファイルを使用できないためです。

図面レイアウトの詳細については、「図面レイアウトの定義」を参照してください。

フォントの置き換えに関するログ警告

要求されたフォントが図面で見つからないため、代わりに別のフォントが使用される場合は、新しいログ警告が表示されます。

[鉄筋の解説図とマーキング] の改良点

  • 新しい縮尺設定: [鉄筋] タブで解説図の縮尺を定義できるようになりました。[タイプ] で、[自動] または [カスタム] を選択します。[カスタム] を選択した場合は、必要な [縮尺値] を入力します。

  • [鉄筋の解説図とマーキング] で、すべての浮動タイプ テンプレート属性の単位、精度、形式の編集がサポートされるようになりました。属性は、contentattributes.lst ファイルで指定する必要があります。

  • [鉄筋の解説図とマーキング] で、鉄筋緊張材がサポートされるようになりました。

  • テーパー グループ内の鉄筋に対して長さが考慮されるように、テーパーの長さが改良されました。

  • [鉄筋解説図とマーク] では、解説図の寸法にテーパー値が使用されるようになりました。

[鉄筋の解説図とマーキング] の詳細については、「[鉄筋の解説図とマーキング] アプリケーションによる鉄筋の解説図の作成」を参照してください。

鉄筋グループ マーキングの改良点

鉄筋マークを端部線の中心に配置するための新しい設定 [線の中心マーク] が [マーク3] タブに追加されました。この設定により、番号がリストに最初の要素として自動的に配置され、この要素が引出し線に揃えられます。

[鉄筋グループマーキング] の詳細については、「[鉄筋グループ マーキング] アプリケーションによる鉄筋マークの追加」を参照してください。

役に立ちましたか?
前へ
次へ