Tekla Model Sharing の操作
ここでは、Tekla Model Sharing の基本的なワークフローについて説明します。
Tekla Model Sharing は Tekla Structures のすべてのライセンスで使用できます。Tekla Model Sharing のすべてのコマンドは、 にあります。
Tekla Model Sharing を使用し始めるには、以下のものが必要です。
- Tekla Structures がインストールされている
- 組織に関連付けられている個人 Trimble Identity
- 変更を共有およびダウンロードするためのインターネット接続
- 有効な Tekla Model Sharing ライセンス
Tekla Model Sharing の利用には、年間サブスクリプション方式のネットワーク ライセンスが必要です。社内の管理者は Tekla Online Admin Tool のユーザーに Tekla Model Sharing ライセンスを割り当てます。
Tekla Model Sharing のしくみ
つまり、Tekla Model Sharing のワークフローには次のフェーズがあります。
- キャッシュ サービスのダウンロード
必要に応じて、モデルを共有する予定のユーザーは Tekla Downloads から Tekla Model Sharing キャッシュ サービスをダウンロードします。
Tekla Model Sharing キャッシュ サービスは、Tekla Structures クライアント ワークステーションに代わってモデルの変更をダウンロードしてキャッシュします。キャッシュ サービスをダウンロードすることによって、ユーザーは変更を Tekla Model Sharing 共有サービスではなく LAN からモデルのローカル バージョンに取得できるため、動作が迅速化します。
- 他のユーザーとのモデルの共有
モデル オーナー はシングル ユーザー モデルを共有し、モデルに参加するようユーザーを招待します。
モデルを共有するには、共有するシングル ユーザー モデルを開くか、新しいシングル ユーザー モデルを作成します。
Tekla Model Sharing でモデルの共有を始めるには、Tekla Structures で Trimble Identity を使用してログインする必要があります。まだログインしていない場合、Trimble Identity サインイン ダイアログ ボックスが表示されます。
モデルの共有を開始するには、モデルシェアリングの開始] ダイアログ ボックスを開きます。モデルに参加するよう他のユーザーを招待して招待電子メールを送信するか、ユーザーを後で追加することができます。モデルの共有を始めると、モデルのオーナーとなります。
に移動し、[モデルを共有し始めると、モデルのベースラインが共有サービスにアップロードされます。ベースラインは、モデルの現在の状態のスナップショットです。新しいベースラインは通常、週に 1 回作成されます。既に多くの変更が加えられているモデルに参加するユーザーは、ベースラインに参加すると便利です。
モデルが共有されるときは、クラウド ベースの共有サービスに接続されます。モデルの各ユーザーは、コンピューターまたはネットワーク ドライブにモデルのローカル バージョンを持っています。
- モデルへの参加
招待されたユーザーは、受け取った招待を承諾します。
他のユーザーによって共有されたモデルに参加するか、自分のモデルの共有を開始することができます。共有モデルには、他のユーザーをモデルに招待できるオーナーがいます。オーナーは、招待するユーザーに電子メール通知を送信できます。
電子メール通知を使用せずに招待されたモデルに参加することもできます。参加] をクリックするだけです。モデルがダウンロードされ、その使用を開始できます。
には、ユーザーとなっているすべての共有モデルがあります。リストからモデルを選択して、[ - モデルでの作業
招待されたユーザーは、モデルでの作業をオフラインで開始できます。
共有モデルで作業するたびに Trimble Identity を使用してログインする必要はありません。モデルに参加している場合、モデルに参加したときと同じ Windows アカウントを使用していればオフラインで作業できます。
- 変更の共有とダウンロード
他のユーザーがモデルに加えた変更をダウンロードし、独自の変更を共有するには、インターネット接続が必要です。
- 他のユーザーが加えた変更のダウンロード
モデルを最新の状態に保つには、他のユーザーが共有サービスからモデルに加えた変更をインする必要があります。変更されたデータのみがモデルに読み込まれます。
インするには、
に移動するか、クイック アクセス ツールバーでをクリックできます。
[イン] アイコンには、インできるパケット数
が表示されます。各パケットには、他のユーザーが加えた変更が 1 つ以上含まれています。すべてのパケットをインすると、画面の下部の表に変更がリストされます。
変更は色分けされています。
- 削除されたオブジェクトは赤色
- 変更されたオブジェクトは黄色
- 新しいオブジェクトは緑色
- 他のユーザーとの変更の共有
ローカル モデルに変更を加えた場合、共有サービスに変更をアウトすることでモデルの他のユーザーと変更を共有できます。
アウト前に、必ず他のユーザーが加えた変更を最初にインする必要があります。これは、他のユーザーが加えた変更との競合を避けるために行います。
インすると、アウト アイコン
に緑色の矢印が表示されます 。これで変更をアウトできるようになります。
アウトを行うと、加えた変更のみが共有サービスに送信されます。その後、これらの変更を他のユーザーがインできるようになります。
通常、他のユーザーの変更を読み込み、変更内容を 1 日数回アウトして、すべてのユーザーを最新の状態に維持します。モデルの変更は、ダウンロードと更新が非常に高速なパケットに収集されます。
- 他のユーザーが加えた変更のダウンロード
- プロジェクトの進捗の追跡
オーナー 役割を持つユーザーは、モデルの新しい始点、つまりベースラインを作成できます。ベースラインにより、新しいユーザーがモデルに迅速かつ容易に参加できるようになり、モデル内の進捗を追跡できるようになります。
共有モデルを使用できるユーザー
Tekla Model Sharing では、制限なしで新しいユーザーを共有モデルに追加できます。Tekla Model Sharing には、共有モデルでユーザーが実行できる操作を定義する 4 つの役割があります。
- モデルを共有すると、役割は自動的にオーナーになります。他のユーザーを招待し、適切な役割を割り当てることができます。一般的な状況では、共有モデル内のすべてを制御できるのオーナーを 1 人か 2 人設定できます。モデルのユーザーとその役割は、 にリストされます。オーナーは、必要に応じて役割を変更できます。
- エディタは、すべてのモデリングおよび作図タスクを実行できます。
- ビューワーの役割は、プロジェクトのフォローアップのみを行うユーザー用です。
- プロジェクトビューワーは、たとえばモデル情報を使用して、製作の状況を更新する必要があるユーザー用です。
各役割の権限を以下の表に示します。
オーナー | エディタ | ビューワー | プロジェクトビューワー | |
---|---|---|---|---|
イン |
はい |
はい |
はい |
はい |
アウト |
はい |
はい |
いいえ |
はい |
オブジェクトと図面の変更 |
はい |
はい |
いいえ |
いいえ |
UDA の変更 |
はい |
はい |
いいえ |
はい |
ユーザーの招待/削除、役割の変更、ベースライン、モデル共有から除外 |
はい |
いいえ |
いいえ |
いいえ |
オーナーはすべての権限を持っています。エディタは、モデル管理を除くすべての権限を持っています。ビューワーは、インのみできます。プロジェクトビューワーはインとアウトを行うことができますが、オブジェクトや図面を変更することができず、ナンバリングに影響を与えない UDA のみ変更できます。
オーナーに加えて、社内の管理者はウェブベースの Management Console for Tekla Model Sharing で組織のすべての共有モデル、およびユーザーとその役割をリストできます。管理者は、Tekla Structures を開かなくても Management Console で役割を変更できます。