[オプション] ダイアログ ボックス内の設定
[オプション]ダイアログ ボックス ([ファイル] メニュー > [設定] > [オプション]) には、多数の Tekla Structures 設定の現在の値が含まれています。
モデリングを開始する前に設定を確認して、必要に応じて変更してください。
このダイアログ ボックス内のモデル固有の設定はモデル フォルダーにある options_model.db データベースと options_drawings.db データベースに保存され、ユーザー固有の設定はローカルの <user> フォルダーにある options.bin に保存されます。[オプション] ダイアログ ボックス内のユーザー固有のオプションまたはモデル固有のオプションを変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
[上書き保存] ボタンを使用して、独自の設定を保存することもできます。これにより、standard.opt ファイルがモデル フォルダーにある \attributes フォルダーに保存されます。このファイルを企業フォルダーにコピーできます。モデルを作成するときに、standard.opt が企業フォルダーから読み取られます。
[オプション] ダイアログ ボックス内のオプションについて以下で説明します。
干渉チェックの設定
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
干渉チェックのために選択されているオブジェクトのモデリング状態によって、異なった干渉チェック設定が使用されます。 たとえば、埋込み材をスタッド、鉄骨部材、鉄筋としてモデリングした場合、それぞれボルト設定、部材設定、鉄筋設定が該当します。
Tekla Structures では、ネイティブ部材間の干渉をチェックするときに、ハードコーディングされた許容値が使用されます。 ネイティブ部材のオーバーラップが 0.25 mm 未満の場合、干渉は報告されません。
オプション |
説明 |
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許容干渉体積
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小さい干渉であれば許容でき、無視できる場合に、干渉チェックでの許容値を定義します。 干渉体積が指定した値よりも小さい場合、たとえば 1 mm3であった場合、干渉箇所として検出されません。 現在の体積単位の値を入力します。 |
ボルトとボルト付けされた部材の干渉チェック |
ボルトと関連するボルト部材の間に生じた干渉をモデルでチェックするかどうかを定義します。 [はい] を選択した場合、ボルトの実際の寸法を使用して、丸めなどのボルト部材の輪郭の実際の形状が Tekla Structures によりチェックされます。 |
ボルト干渉チェックのエリア定義
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ボルトが部材と干渉しているかどうか、およびボルトを締めるために十分なスペースがあるかどうかをチェックするために使用します。 ボルト頭またはナットの直径 d (大きい方の値)、およびナット厚さ t に対するクリアランス寸法を入力します。 ボルト部材正面のクリアランスはボルト長と同じです。 値を入力しない場合、Tekla Structures のデフォルト値が使用されます。 チェック ボックスをオフにすると、クリアランスはゼロになります。 Tekla Structures でボルト頭部またはナットの直径がボルトのカタログにない場合、代わりにシャンク径が使用されます。 |
正確ソリッド溶接干渉チェック |
モデルに、重複するオーバーラップした溶接や、溶接および他のオブジェクト (部材やボルトなど) 間で発生する干渉がないかをチェックするかどうかを定義します。 [はい] を選択した場合、Tekla Structures は、通常の精度の溶接ソリッド寸法を使用し、他の溶接、ボルト、部材プロファイルの実際の形状 (丸めなど) に照らし合わせて溶接をチェックします。 |
鉄筋と鉄骨部材のクリアランス (重なりを許容する場合は負の値) |
鉄骨部材を基準にした場合の鉄筋の最小クリアランスまたは許容される重なりの長さを定義します。 鉄筋と鉄骨部材の重なりを許容し、鉄筋のリブを無視するには、負の値を入力します。 最大の重なりの長さは、実際の鉄筋の半径です。 Tekla Structures は鉄筋側面から部材までの距離だけをチェックします。Tekla Structures は鉄筋端部から部材までの距離はチェックしません。 チェック ボックスをオフにすると、Tekla Structures はクリアランスをチェックしません。 |
鉄筋の隙間 (重なりを許容する場合は負の値)
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他の鉄筋を基準にした場合の鉄筋の最小クリアランスまたは許容されるオーバーラップを定義します。 鉄筋のオーバーラップを許容する場合は、負の値を入力します。 チェック ボックスをオフにすると、Tekla Structures はクリアランスをチェックしません。 |
鉄筋かぶり厚
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鉄筋のかぶり厚を定義します。 Tekla Structures は、鉄筋が属する部材に対してかぶり厚をチェックします。Tekla Structures がチェックするのは、鉄筋側面から部材表面までの距離のみです。鉄筋端部から部材表面までの距離は、Tekla Structures によってチェックされません。 鉄筋が部材表面を貫通している場合は、鉄筋が完全にキャスト ユニットまたは現場打ちコンクリート部材の内部に存在していても干渉がレポートされます。 チェック ボックスをオフにすると、Tekla Structures によってかぶり厚さはチェックされません。 |
コンポーネントの設定
Tekla Structuresが[コンポーネント]タブの情報を使用するのは、システム コンポーネントを使用した部材を作成する場合です。
コンポーネント ダイアログ ボックスで定義されているコンポーネントのプロパティがこれらの設定よりも優先されます。Tekla Structures でこれらの設定が使用されるのは、コンポーネント ダイアログ ボックスの対応するボックスが空白の場合のみです。
ここで設定を変更した場合、Tekla Structures により、新しい設定は今後作成するコンポーネントにのみ適用されます。 つまり、デフォルト値の変更前に作成したコンポーネントには、変更が反映されません。
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
オプション |
説明 |
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プロファイル名 |
プレートのパラメトリック プロファイル頭マークを定義します。 フィルターとウィザードを効果的に使用できるように、プロファイル名を正しく設定することが重要です。 プロファイル名がプロファイル カタログ内に存在している必要があります。 カタログに名前がないパラメトリック プロファイルを使用する場合は、最初に [プロファイル カタログ] にパラメトリック プロファイルの名前を追加してから、ここで入力します。コンポーネントで折板を使用する場合は、Tekla Structures によって折プレート頭マークが使用されます。 |
ボルト |
コンポーネントでは、Tekla Structures は [ボルト縁端距離係数] と [縁端距離の計算基準] を使用して、作成するボルトが部材の縁端に近すぎないかどうかをチェックします。近すぎる場合は、警告を表示します。 使用する標準規格に合わせてボルト縁端距離係数をチェックします。 デフォルトの縁端距離設定は環境によって異なります。 [縁端距離の計算基準] では、縁端距離の確認をボルトまたは孔径のどちらに基づいて行うかを定義します。 接続で使用するデフォルトのボルト プロパティを定義するには、[ボルト セット名] と [ボルト サイズ] を選択します。 |
部材 |
[材質] では、デフォルトの部材の材質を定義します。 部材開始番号では、[メイン部材へ溶接する部材のマーク] と [副部へ溶接する部材のマーク]、[フリー部材の部材マーク]、および [フリー部材の製品マーク] である部材の開始番号を定義します。 定義するマーク シリーズとこれらの設定を照合して、重複していないことを確認します。 重複している場合、Tekla Structures によって同じ部材番号を持つ 2 つの異なる部材が作成される可能性があります。 この場合、ナンバリング履歴ログ ファイル にエラーが生成されます。 |
図面寸法の設定
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
寸法設定の詳細については、「寸法内容の定義」を参照してください。
オプション |
説明 |
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強調 |
この設定は、[誇張するサイズ] および [誇張サイズの対象] のデフォルト値を定義します。 寸法の誇張表示を有効化すると、定義された上限値より狭い図面寸法が誇張されます。 [誇張するサイズ] では、この上限のデフォルト値を定義します。 [誇張サイズの対象] では、誇張の方法として [図面] または [モデル] のどちらを使用するかを定義します。
誇張した寸法の詳細については、「誇張した寸法の作成」を参照してください。 |
絶対寸法 |
に設定すると、絶対寸法の 0 (ゼロ) 表示で 0 が表示されます。 に設定すると、寸法が、絶対寸法で寸法線に平行に表示されます。 詳細については、「絶対寸法の表示の変更」を参照してください。 |
寸法を注記に含む |
[単位]、[表示形式]、および [精度] では、寸法注記で使用されるデフォルトの単位、表示形式、および精度を定義します。 使用できる単位: mm、cm、m、フィート - インチ、cm / m、インチ、フィート。 使用できる形式: ###、###[.#]、###.#、###[.##]、###.##、###[.###]、###.###、### #/# および ###/##.###。 使用できる精度: 0.00, 0.50, 0.33, 0.25, 1/8, 1/16, 1/32, 1/10, 1/100, 1/1000 |
自動寸法の中央注記に次の寸法を表示する |
製品図、単品図、キャスト ユニット図、または一般図に、二重寸法注記を作成するかどうかを定義します。 自動二重寸法の詳細については、「ビューレベルの自動寸法とは」を参照してください。 手動二重寸法の詳細については、「二重寸法の手動追加」を参照してください。 Tekla Structures は、図面を作成するときに、選択された単位、表示形式、および精度で、下部の寸法注記を追加します。 |
寸法線 |
[矢印の寸法引出し線の長さ] では、線の矢印がある寸法の引出し線の長さを定義します。 引出し線は、線の矢印とは異なる矢印がある寸法、および特定のタイプの控え寸法には適用されません。 |
図面オブジェクトの設定
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
オプション |
説明 |
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角処理 (面取り) |
[ラインの色] では、図面内の角処理のデフォルトのラインの色を定義します。 [ラインのタイプ] では、図面内の角処理のデフォルトのラインのタイプを定義します。 これらの値は、[部材辺面取りプロパティ] ダイアログ ボックスで設定されている値によって上書きされます。 図面上での角処理 (面取り) についての詳細は、「図面上での角処理 (面取り)」を参照してください。 |
全般的な設定
注意: このページの [自動保存] 設定はユーザー固有です。 他の設定はすべてモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
オプション |
説明 |
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自動保存 |
[自動保存間隔]: [モデル: xx のモデリングと編集コマンド実行毎に自動保存] では、Tekla Structures によってモデルおよび図面が自動保存される頻度を定義します。 この値は、指定したコマンドの実行回数を表します。 たとえば、中断 (Esc キーまたは [編集] [中断]) せずに多数のオブジェクトを作成した場合は、1 つのコマンドとしてカウントされます。 [図面: xx 枚の図面作成毎に自動保存] では、何枚の図面が作成されたら Tekla Structures によって作業を自動保存するかを定義します。 詳細については、以下を参照してください。 |
デフォルトの適応性 |
[オフ] は、適応性が定義されないことを意味します。 [相対] は、ハンドルが、最も近い部材面までの、部材の外形サイズを基準にした相対距離を維持することを定義します。 [固定] は、ハンドルが、最も近い部材面までの絶対距離を維持することを定義します。 適応性の設定は、部材ごとに個別に変更することもできます。 これらの変更は、[オプション] ダイアログ ボックス内のデフォルト設定を置き換えます。 適応性の詳細については、「部材の鉄筋、仕上げ材、または角処理 (面取り) の適応性の変更」を参照してください。 |
荷重モデリングの設定
[矢印の大きさ] タブの設定を使用して、モデル ビューで荷重をスケーリングします。
このページの他のタブを使用して、Tekla Structures が荷重組み合わせに使用する建物コードと安全係数を定義します。
ノート:
- このページの設定はモデル固有です。設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
- プロジェクトの途中で建物コードや安全係数を変更する必要がないようにします。これらの設定を変更すると、荷重グループ タイプも変更し、荷重組み合わせを確認する必要が生じます。
ナンバリング設定
注意: このページの設定はモデル固有です。設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
オプション |
説明 |
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マーク区切り文字 |
デフォルトのマーク区切り文字を定義します。オプションは、ドット (.)、カンマ (,)、スラッシュ (/)、ハイフン (-) です。 |
鉄筋マークの区切り文字 |
デフォルトの鉄筋マークの区切り文字を定義します。オプションは、ドット (.)、カンマ (,)、スラッシュ (/)、ハイフン (-) です。 |
部材マーク |
デフォルトの部材マークを定義します。オプションは、[部材マーク] および [結合: 製品マーク/部材マーク] です。 |
方向マークの設定
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
部材の向きに影響を与える要因とその影響の詳細については、「部材の方向の表示」を参照してください。
オプション |
説明 |
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北の指定 |
[プロジェクト北 (グローバル X から半時計周りの角度)] では、モデル内での北方向を定義します。 全体座標の x 軸に対する反時計回りの角度を指定します。
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部材のビュー方向 |
図面内でどの方向から部材を表示するかを定義します。 |
梁の斜め許容値 柱の傾き許容値 |
Tekla Structures では、方向マークを作成するときに、角度の許容範囲を使用して部材が梁と柱のどちらであるかを判断します。Tekla Structures では、許容範囲外の部材はブレースとして処理されます。
角度が 80° を超える斜めの部材は柱です。 角度が 10° 未満の斜めの部材は梁です。 |
優先するマークの位置 |
図面内の部材マークの位置 (部材の左端または右端) を定義します。 |
柱マークを中心に配置 |
この設定は柱にのみ影響します。 [はい] を選択すると、プラン ビューで柱の中心に部材マークが配置されます。 部材の方向を示すには、部材マークに方位 ([正面の方位]) を代わりに含めます。 [いいえ] を選択すると、一般図および製品図で同じフランジに部材マークが配置されます。 |
鉄筋セットの設定
注意: このページの設定はモデル固有であり、鉄筋セットのみに適用され、単体の鉄筋、鉄筋グループ、または溶接金網には適用されません。 設定を変更しても Tekla Structures を再起動する必要はありませんが、モデル内の既存の鉄筋セットを更新する必要があります。 これを行うには、リボンの [鉄筋] タブに移動し、 をクリックします。
オプション |
説明 |
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[かぶり厚と位置] タブ |
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[コンクリート カバー] |
[部材全体座標系] で、鉄筋セットとコンクリート部材の次の面との間のデフォルトのコンクリートかぶり厚を定義します。
部材のローカル座標系を使用するには、[部材ローカル座標系] で、コンクリート部材の次の面でデフォルトのコンクリートかぶり厚を定義します。
また、コンクリート部材ごとにコンクリートかぶり厚設定を定義することもできます。 これらの変更は、[オプション] ダイアログ ボックス内のデフォルト設定を置き換えます。 |
レイヤー頭マーク |
[部材全体座標系] や [部材ローカル座標系] で、コンクリート部材の異なる面にデフォルトの鉄筋レイヤー頭マークヤを定義します。 個々の鉄筋セットまたは脚の面の鉄筋レイヤー設定を定義したり、プロパティ モディファイアーのユーザー定義情報を使用して個々の鉄筋に対して鉄筋レイヤーの設定を定義することもできます。 これらの変更は、[オプション] ダイアログ ボックス内のデフォルト設定を置き換えます。 |
リンク |
4 本以上の脚がある (たとえば閉じたあばら筋など) 鉄筋セットの鉄筋レイヤー頭マークを定義します。 |
[一般] タブ |
|
[作成する最小長] |
Tekla Structures が短すぎる鉄筋を作成しないように、[鉄筋最小長] を定義します。 この設定は、主に直線の鉄筋用です。 鉄筋の最小長を [距離] または [鉄筋径の係数] として入力します。 曲げ鉄筋の [開始/終了脚の最小直線長] を定義します。 脚の最小長を [距離] または [鉄筋径の係数] として入力します。 |
[丸めとステップのテーパー] タブ |
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切欠 |
モデル内で直線の鉄筋の長さ、最初と最後の脚の長さ、および中間の脚の長さを丸めるかどうかと、鉄筋の長さを丸めの精度に従って最も近い適切な数に切り上げるか、切り下げるか、または丸めるかを定義します。 分割線の位置で、鉄筋の長さをどの程度切り上げるかを定義します。 |
ステップのテーパー |
直線の鉄筋、最初と最後の脚、および中間の脚にテーパー ステップの値を定義します。 ステップのテーパー設定は、[鉄筋セット] プロパティ および [鉄筋プロパティ モディファイアー] プロパティ でも使用できます。 |
単位と小数点の設定
注意: このページの設定はモデル固有です。 設定を変更する際に、Tekla Structures を再起動する必要はありません。
各オプションの右側の数値は、小数部分の桁数を示しています。小数部分の桁数は、入力および保存の精度に影響します。小数部分には、常に十分な桁数を使用するようにしてください。
単位と小数点の設定の詳細については、「単位と小数点の変更」を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
長さ |
mm、cm、m、in、ft、ft-in |
角度 |
o、rad |
バネ定数 |
|
回転バネ定数 |
|
係数 |
(単位なし) |
力 |
|
面荷重 |
|
当分布面荷重 |
|
モーメント |
|
分布モーメント |
|
温度 |
oC、oF、K |
変移・変形 |
|
断面寸法 |
|
角度 |
o、rad |
面積 |
|
断面係数 |
|
断面二次モーメント |
mm4、cm4、in4 |
断面二次半径 |
|
ねじり係数 |
mm4、cm4、in4 |
曲げねじり抵抗 |
mm6、cm6、in6 |
塗装面積 |
|
力 |
|
ヤング係数 |
|
比重 |
|
重量 |
|
ひずみ |
o/oo、%、(単位なし) |
温度膨張係数 |
1/oC、1/oF、1/K |
比率 |
o/oo、%、(単位なし) |
体積 |
|
長さ |
mm、cm、m、in、ft、ft-in |
角度 |
o、rad |
補強面積 |
|
横方向補強 |
|
重量 |
|
質量/長さ |
|
体積 |
|
力 |
|
面荷重 |
|
当分布面荷重 |
|
モーメント |
|
温度 |
oC、oF、K |
応力 |
|
変移・変形 |
|