アイテムの作成
Tekla Structures では、アイテムという用語は 3D の形状を持つ部材を指します。 形状は外部のモデリング ソフトウェアまたは Tekla Structures で作成され、Tekla Structures の形状カタログから利用できます。
アイテムは、他の部材 (梁や柱など) に似ています。アイテムと他の種類の部材の主な違いは、アイテムの形状が 3D 形状 によって定義されるのに対して、他の種類の部材には部材の長さを作成するために押し出される 2D プロファイルがあるという点です。
Tekla Structures の基本的な部材やコマンド (カットなど) を使用してモデリングするのが困難なモデル オブジェクトにはアイテムを使用できます。また、外部ソフトウェアでモデリングした形状や製造元がモデリングした形状を使用するモデル オブジェクトにもアイテムを使用できます。
各アイテムには、そのアイテムを定義するプロパティ (形状、材質、位置など) があります。表示フィルターおよび選択フィルター、または図面テンプレートおよびレポート テンプレートでアイテム プロパティを使用する場合は、部材のテンプレート属性とプロファイルを使用する必要があります。部材からアイテムを分離する場合は、IS_ITEM テンプレート属性を使用します。
アイテムの制限事項
- アイテムはミラーリングできません。
- アイテムは分割したり結合したりできません。インポートしたアイテムを分割すると、分割位置に複製が作成されます。
- アイテムがソリッド形状を持つ場合のみ、カットしたり別の部材に接続したりできます。
- インポートしたアイテムの重量 (グロス) 値は、カットによってモデリングされた同一の Tekla Structures 部材の重量 (グロス) 値と異なる場合があります。これは、部材の重量 (グロス) を計算する際にカットが考慮されないためです。
アイテムまたはコンクリート アイテムの作成
アイテムまたはコンクリート アイテム プロパティの変更
- プロパティ パネルが開いていない場合は、アイテムまたはコンクリート アイテムをダブルクリックし、[アイテム] または [コンクリート アイテム] プロパティを開きます。
- 必要に応じてプロパティを変更します。
- [変更] をクリックします。
アイテムの形状の変更
アイテムへの部材の変換
モデル内の既存の部材をアイテムに変更すると同時に、対応する形状を図形カタログに追加できます。
部材をアイテムに変更すると、Tekla Structures により元の部材が削除され、モデル内に新しく作成されたアイテムに置き換えられます。元の部材の名前、材質、仕上げ、クラス、現場打ちコンクリート フェーズ、およびナンバリング プロパティは、対応するアイテム プロパティとして保存されます。その他の部材タイプ固有のプロパティおよびユーザー定義情報は保存されません。鉄筋や仕上げ材など、元の部材に関連付けられているオブジェクトが削除されます。
Tekla Structures が部材をアイテムに変更し、新しい形状を形状カタログに追加します。
部材名は、部材名と部材の場所を使用して、<グリッドの位置>_<エレベーション>_<部材名> の形式で生成されます。例:
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1/D_+0_FOOTING
-
3/C_+0-+3600_COLUMN
-
1-2/A-B_+3600_SLAB
形状カタログに同じ名前の形状が既に存在する場合は、Tekla Structures は新しい形状名の末尾に 2 つのアンダースコア文字と番号を追加します。たとえば、1/D_+0_FOOTING__1 です。
アイテムおよびコンクリート アイテム プロパティ
プロパティ パネルの [アイテム] プロパティおよび [コンクリート アイテム] プロパティを使用して、アイテムのプロパティを定義、表示、および変更します。 アイテムまたはコンクリート アイテムをダブルクリックして、プロパティを開きます。
アイテムのプロパティ ファイルのファイル名拡張子は、*.ips です。
コンクリート アイテムのプロパティ ファイルのファイル名拡張子は、*.ipc です。
プロパティ パネル レイアウトをカスタマイズした場合は、プロパティのリストが異なる場合があります。
設定 |
説明 |
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一般 |
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名前 |
ユーザー定義可能なアイテムの名前。 Tekla Structures では、部材名は、レポートと [ドキュメント管理] で使用されるほか、同じタイプの部材の識別にも使用されます。 |
パターン |
アイテムの形状。 形状カタログから形状を選択するには、[...] ボックスの横にある [パターン] ボタンをクリックします。 レポートと図面テーブルにアイテムの形状を表示するには、 |
材質 |
アイテムの材質。 |
仕上げ |
仕上げのタイプ。 仕上げは、ユーザーが定義できます。仕上げでは、部材表面の処理方法を記述します。たとえば、防錆塗料、高温亜鉛メッキ、耐火コーティングなどの処理を指定できます。 |
クラス |
アイテムのグループ化に使用されます。 たとえば、部材をクラス別に異なる色で表示できます。 |
マーク シリーズ (アイテムに使用可能) |
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部材ナンバリング |
部材マークの頭文字と開始番号。 |
製品ナンバリング |
製品マークの頭文字と開始番号。 |
位置 |
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平面上 |
アイテムの参照線を基準とする作業平面上のアイテムの位置。 |
回転 |
作業平面上の軸を中心としたアイテムの回転。 |
デプス |
アイテムの位置デプス。位置は作業平面に対して常に垂直になります。 |
終点オフセット |
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Dx |
参照線に沿って アイテムを移動します。 |
Dy |
アイテムの参照線に対して垂直にアイテムを移動します。 |
Dz |
アイテムを作業平面の Z 方向に移動します。 |
キャスト ユニット (コンクリート アイテムに使用可能) |
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キャスト ユニットのナンバリング |
部材マークの頭文字と開始番号。 |
キャストユニット |
アイテムがプレキャストされるか、現場打ちされるかを示します。 |
現場打ちコンクリート フェーズ |
現場打ちコンクリートの現場打ちコンクリート フェーズ。現場打ちコンクリートをそれぞれ区別する場合に使用します。 |
鉄筋セットのコンクリートかぶり厚 (コンクリート アイテムに使用可能) |
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座標系 |
全体座標系または部材のローカル座標系で、部材の鉄筋セットのコンクリートかぶり厚を定義するかどうかを選択します。 デフォルトのグローバルおよびローカルかぶり厚の値は、[オプション] ダイアログ ボックスで定義されています。 空のオプションを選択すると、Tekla Structures によりグローバルな値が使用されます。 |
上面, 下面, 側面, 前面, 背面, 始端, 終端 |
[オプション] ダイアログ ボックスのグローバルまたはローカル デフォルト値を変更するには、必要な各部材面のかぶり厚を定義します。 |
その他 |
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UDA |
[ユーザー定義情報] をクリックし、部材のユーザー定義情報 (UDA) を開きます。ユーザー定義情報には、部材に関する追加情報が含まれています。 |