基準点

Tekla Structures
2019
Tekla Structures

基準点

基準点 (制御点) により、測量基準点に基づく座標系やその他の座標系を使用して相互運用性や連携を実現できます。たとえば、参照モデルの挿入、IFC モデルのエクスポート、図面、[ レイアウトマネージャ ]、レポートとテンプレートで基準点を使用できます。

測量基準点は基準レベル、つまり国土調査ネットワークの基本的ベンチマーク点です。

基準点を使用すると、座標を小さくし、モデルをどこでも必要な場所に配置できます。必要な数だけ基準点を作成し、いずれか 1 つを選択してプロジェクト基準点にすることができます。

以下の点に注意してください。

  • 参照モデルに原点への追加の線を含めないでください。
  • 参照モデルに互いに非常に離れたオブジェクトを含めないでください。モデルの使用が難しくなるおそれがあります。
  • 参照モデルを含む Tekla Structures ネイティブ オブジェクトを、 Tekla Structures モデル原点から非常に離れた位置に挿入しないでください。

基準点の定義

[ プロジェクトプロパティ ] で基準点を定義できます。参照モデルをインポートまたはエクスポートする必要がある場合、インポートする参照モデルの座標か、IFC エクスポートで使用する座標を把握している必要があります。

  1. Tekla Structures を開きます。
  2. [ ファイル > プロジェクトプロパティ > 基準点 ] をクリックして、[ 基準点 ] ダイアログ ボックスを開きます。
  3. 必要な情報を入力します。

    名前 , 説明 基準点の名前と説明を入力します。
    座標系 使用する座標系の名前を入力します。
    [ 東座標 (E) ] 測量基準点に関する X 座標を表す [ 東座標 (E) ] を入力します。
    [ 北座標 (N) ] 測量基準点に関する Y 座標を表す [ 北座標 (N) ] を入力します。
    高さ 測量基準点に関する Z 座標を表す [ 高さ ] を入力します。
    緯度 , 経度

    IFC エクスポートに使用する基準点の [ 緯度 ] と [ 経度 ] を入力します。

    [ 緯度 ] と [ 経度 ] は一部のソフトウェアで使用される詳細です。これは、IFC ファイルでは IFCSITE 情報に書き込まれます。

    [ 経度 ] の総桁数が 15 を超える場合、値が 99.999999999999999999 より大きければ、最も近い値に切り上げられます。

    [ 緯度 ] および [ 経度 ] 情報を、10 進数形式と度分秒 (DMS) 形式とで切り替えるには、「 緯度/経度を 10 進数に変換する (Convert Latitude/Longitude to decimal) 」を参照してください。

    モデル内の位置 Tekla Structures モデル内の基準点の位置を選択または入力します。この距離はモデル原点から測った距離です。この位置はモデル原点の近く、できれば原点から 1,000 m 未満である必要があります。
    北からの角度 Y と北方向のつくる角度である、[ 北からの角度 ] をピックまたは入力します。この角度の小数点以下の最大桁数は 13 です。
    プロジェクト基準点 座標系をプロジェクト基準点として設定する必要がある場合は、上部のリストから基準点を選択し、[ プロジェクト基準点 ] チェック ボックスをオンにします。
  4. [ 変更 ] をクリックして基準点を保存します。

    青色のシンボルがモデルに追加されます。

    後で基準点を変更した場合、 基準点 キーを押すか、別の入力フィールドをクリックすると、[ Enter ] ダイアログ ボックスで行った場所や回転の変更に従って、モデル内の基準点の場所が変化します。[ 変更 ] をクリックする必要はありません。

    これで、定義した基準点を使用して参照モデルを挿入したり、IFCモデルをエクスポートしたりできます。

座標系をプロジェクト基準点に設定

1 つの基準点をプロジェクト基準点に設定できます。モデルに基準点が含まれない場合、または既存の基準点の中にプロジェクト基準点に設定されているものがない場合には、モデル原点がプロジェクト基準点のデフォルト値になります。現在のプロジェクト基準点を確認および変更するには、[ ファイル > プロジェクトプロパティ > 位置 ] を選択します。

プロジェクトの途中でプロジェクト基準点を一時的に変更しないことをお勧めします。

  1. [ ファイル > プロジェクトプロパティ ] をクリックします。

    [ 位置 ] ボックスで、現在のプロジェクト基準点を確認できます。

  2. プロジェクト基準点を変更するには、[ 編集 ] をクリックし、[ 位置 ] リストから新しいプロジェクト基準点を選択します。
  3. [ 適用 ] をクリックします。
Tip: [ 基準点 ] ダイアログ ボックスで上部のリストから基準点を選択し、[ プロジェクト基準点 ] チェック ボックスをオンにして、基準点をプロジェクト基準点に設定することもできます。

基準点を使用した参照モデルの挿入

基準点に参照モデルを挿入する前に、モデル内に基準点を作成する必要があります。基準点を作成するには、インポートする参照モデルの座標を把握している必要があります。

  1. サイド パネルの [ 参照モデル ] ボタン をクリックして [ 参照モデル ] リストを開きます。
  2. [ 参照モデル ] リストで、[ モデルの追加 ] ボタンをクリックします。
  3. 以前に作成した参照モデルのプロパティ ファイルがある場合、[ モデルの追加 ] ダイアログ ボックスの上部にあるプロパティ ファイルのリストからファイルを選択して目的のファイルを読み込みます。
  4. [ ブラウズ... ] をクリックして参照モデルを参照します。
  5. [ グループ ] で、参照モデルのグループを選択するか、新しいグループの名前を入力します。

    グループの名前が入力されなければ、参照モデルは [ デフォルト ] グループに挿入されます。

  6. [ 位置 ] で、使用する基準点を選択します。
  7. [ モデルの追加 ] ボタンをクリックします。 Tekla Structures は、選択された基準点を基準として、モデルの [ プロジェクトプロパティ ] の基準点の定義から、座標系の値、高さ、および角度を使用して参照モデルを挿入します。

基準点を使用したIFCモデルのエクスポート

基準点を使用してIFCファイルをエクスポートするには、モデル内に基準点を作成する必要があります。

  1. [ ファイル > エクスポートファイル > IFC ] をクリックして、 [IFC にエクスポート] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [ 位置 ] で、作成した基準点を選択します。
  3. 他の必要な IFCエクスポート 情報を入力します。
  4. [ エクスポートファイル ] をクリックします。 基準点オプションによって、モデルの [ プロジェクトプロパティ ] の基準点の定義から、基準点を基準として、座標系の値、高さ、緯度、経度、および角度を使用して IFC モデルがエクスポートされます。

図面の基準点

基準点が定義された座標系の値を図面で使用できます。 プロジェクト基準点の Z または高さの値を変更すると、それに応じて図面を開いたときにレベルの値が変更されます。

  • 図面レベルおよびビュー レベルで基準点データを使用して、座標系を設定できます。 基準点は、基準オフセットの代わりに使用できます。
  • 基準点が設定されている場合、マークのレベル属性とテンプレート属性によって、基準点が定義された特定の座標系に値が指定されます。
  • この設定は、 _BASEPOINT で終わるエレベーション マークとレベル属性に影響します。
  • 基準点が図面レベルで設定されている場合、 _BASEPOINT テンプレート属性は図面テンプレートで使用できます。

図面ビュー プロパティで [ 位置 ] を設定して、モデル原点、プロジェクト基準点、または任意の基準点によって定義された座標系を使用できます。[ 位置 ] では、プロジェクト基準点がデフォルト値として使用されます。

エレベーション基準レベルは、 TOP_LEVEL TOP_LEVEL_UNFORMATTED [ 位置 ] が [ モデル原点 ] に設定されている場合、またはモデル原点にあるプロジェクト基準点に設定されている場合、TOP_LEVEL および TOP_LEVEL_UNFORMATTED にのみ影響します。

[ 位置 ] の値を変更するには、次のようにします。

  1. 開いている図面で、図面ビュー フレームをダブルクリックして [ ビュープロパティ ] ダイアログ ボックスを開きます。
  2. [ プロパティ2 ] タブで、[ 位置 ] を新しい基準点、またはモデル原点に設定します。
  3. [ 変更 ] をクリックします。

図面での基準点の使用例

次の例では、以下の操作を行います。

  1. モデルの 0 レベルに上部がある、厚さ 200 mm のスラブを作成します。

  2. 高さ 20,000 mm の新しい基準点「制御点 1」を作成します。

  3. プラン ビューに一般図を作成します。

  4. 一般図を開き、ビュー フレームをダブルクリックして、[ ビュー プロパティ ] ダイアログ ボックスを開きます。

  5. [ プロパティ2 ] タブで [ 位置 ] を新しい基準点 (プロジェクト基準点) である「基準点 2」に設定して、[ 変更 ] をクリックします。

  6. 次のテンプレート属性を使用して、エレベーション マークを追加します。

    • COG_Z
    • COG_Z_PROJECT
    • COG_Z_BASEPOINT
  7. 図面を再度開きます。

    値を変更してもテンプレート属性は自動的に更新されませんが、図面を再度開くとテンプレート属性が更新されます。

レイアウト マネージャでの基準点

レイアウト ポイントの位置を定義する際、 レイアウトマネージャ で基準点を使用できます。

  • レイアウト ポイントを エクスポート および インポート するとき、位置座標として基準点を使用できます。
  • 基準点を追加、変更、または削除する場合、 レイアウトマネージャ を再度開くか更新して、変更された基準点データを レイアウトマネージャ で使用可能にする必要があります。

レポートおよびテンプレートの基準点

レポートおよびテンプレートにプロジェクト基準点および現在の基準点の値を表示できます。

次の表に、 _PROJECT および _BASEPOINT を末尾に使用できるテンプレート属性 ( ASSEMBLY_BOTTOM_LEVEL_PROJECT または ASSEMBLY_BOTTOM_LEVEL_BASEPOINT など) を示します。次の点に注意してください。 _BASEPOINT では、作業平面として現在の作業平面が使用されるのと同様に、現在の基準点が使用されます。現在の基準点が定義されていない場合、 _BASEPOINT はモデル原点に対する相対値 (グローバル) を提供します。

コンテンツ タイプ 属性

ASSEMBLYCAST_UNIT および PART

ASSEMBLY_BOTTOM_LEVEL

ASSEMBLY_BOTTOM_LEVEL_UNFORMATTED

ASSEMBLY_TOP_LEVEL

ASSEMBLY_TOP_LEVEL_UNFORMATTED

BOTTOM_LEVEL

BOTTOM_LEVEL_UNFORMATTED

BOUNDING_BOX_MIN_X

BOUNDING_BOX_MIN_Y

BOUNDING_BOX_MIN_Z

BOUNDING_BOX_MAX_X

BOUNDING_BOX_MAX_Y

BOUNDING_BOX_MAX_Z

BOUNDING_BOX_X

BOUNDING_BOX_Y

BOUNDING_BOX_Z

COG_X

COG_Y

COG_Z

START_X

START_Y

START_Z

END_X

END_Y

END_Z

TOP_LEVEL

TOP_LEVEL_UNFORMATTED

LOCATION_BREAKDOWN_STRUCTURE.LBS_FLOOR_ELEVATION

ASSEMBLY.LOCATION_BREAKDOWN_STRUCTURE.LBS_FLOOR_ELEVATION

REFERENCE MODELREFERENCE OBJECT および REFERENCE_ ASSEMBLY

BOUNDING_BOX_MIN_X

BOUNDING_BOX_MIN_Y

BOUNDING_BOX_MIN_Z

BOUNDING_BOX_MAX_X

BOUNDING_BOX_MAX_Y

BOUNDING_BOX_MAX_Z

LOCATION_BREAKDOWN_STRUCTURE.LBS_FLOOR_ELEVATION

POUR OBJECT

BOTTOM_LEVEL

BOTTOM_LEVEL_UNFORMATTED

TOP_LEVEL

TOP_LEVEL_UNFORMATTED

LOCATION_BREAKDOWN_STRUCTURE.LBS_FLOOR_ELEVATION

CONNECTION

ORIGIN_X

ORIGIN_Y

ORIGIN_Z

HIERARCHIC OBJECT

LOCATION_BREAKDOWN_STRUCTURE.LBS_FLOOR_ELEVATION

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