シングルユーザー モードまたはマルチユーザー モードのいずれかで Tekla Structures モデルを操作できます。マルチユーザー モードでは、複数のユーザーが同じモデルに同時にアクセスできます。複数のユーザーが、互いの進捗を把握しながら、同じプロジェクトに取り組むことができ、モデルのコピーや結合などの作業が不要です。
マルチユーザー モデルは、ネットワーク内の任意の場所に配置できる単一のマスター モデルで構成されます。各ユーザーは、このモデルにアクセスして、クライアント コンピューター上でモデルのローカル ビューを開くことができます。このローカル ビューを作業モデルと呼びます。ユーザーが作業モデルに行った変更はローカルであり、作業モデルがマスター モデルに保存されるまで、その変更は他のユーザーには表示されません。
マルチユーザー モデルは、開くとき、保存するとき、ナンバリングするときにはロックされます。ユーザーのうちの 1 人がいずれかの操作を行うと、他のユーザーはその間、これらの操作を実行できません。詳細については、「 マルチユーザーシステムの仕組み 」を参照してください。
Note: マルチユーザー モデルのすべてのユーザーが、同じ設定、同じバージョンとサービス パックの Tekla Structures を使用する必要があります。
Tekla Structures マルチユーザー サーバー は、コンピューターを起動したときに自動的に始まるサービスとして実行されます。このサービスにログインする必要はありません。使用する Tekla Structures のバージョンに関係なく、入手できる最新バージョンのマルチユーザー サーバーを使用することをお勧めします。
マルチユーザー モデルにアクセス権限を設定する
権限を使用して、ユーザー定義情報を保護できます。 [ロック] ユーザー定義情報 (UDA) を使用することで、使用中のモデルと図面が誤って変更されないようにすることもできます。部材 (個別の梁、柱など)、ボルト、溶接、特定の図面タイプ、プロジェクト プロパティ、フェーズ プロパティに、ユーザー定義情報を使用できます。
[ロック] ユーザー定義情報と権限を併せて使用して、特定のユーザーや組織がモデルを変更できないように制限することもできます。アクセス権限の詳細については、「 マルチユーザーモードのアクセス権 」を参照してください。
[ロック] ユーザー定義情報には、 [はい] 、 [いいえ] 、および [組織] の 3 つの値があります。 [はい] に設定された場合、オブジェクトはロックされ、そのプロパティを変更することはできません。オブジェクトの、ナンバリングに影響しないユーザー定義情報のみを変更できます。ロックされたオブジェクトを変更しようとした場合、 Tekla Structures は次の警告メッセージを表示します。
ロックされているオブジェクトがあるため、処理できません。レポートを参照下さい。
ユーザー インターフェイスにロック属性を追加するには、 objects.inp ファイル内のオブジェクトのセクションに次の行を追加する必要があります。
attribute("OBJECT_LOCKED", attribute("OBJECT_LOCKED", "Locked:", option,"%s", none, none, "0.0", "0.0") { value("No", 1) value("Yes", 0) value("Organization", 0) }