Tekla Model Sharingで共有されるデータ

Tekla Structures
2018
Tekla Structures

Tekla Model Sharingで共有されるデータ

デフォルトでは、 Tekla Model Sharing でモデルを共有するとすべてのモデルデータが共有されます。

Tekla Model Sharing でデータが共有される方法は、共有されるデータのタイプによって異なります。

  • 一部のデータは増分的に共有されます。

    これは、新しいデータと変更されたデータだけが共有されることを意味します。 読み込みを行うと、共有サービスから取得されたデータがコンピュータ上のデータに結合されます。

    注:

    増分的に共有されているデータベースを削除または置き換えることはできません。 増分的に共有されているデータベースの互換性は、モデルを開いたときに確認されます。

  • 一部のデータは共有されますが、増分的に更新できません。

    読み込みを行うと、共有サービスから取得されたデータによってコンピュータ上のデータが上書きされます。

  • 一部のデータは共有されません。

    モデル フォルダーにある空のフォルダーは共有されません。

    デフォルトでは、 オーガナイザー データは共有されません。

    ただし、 Tekla Model Sharingオーガナイザー のインポートとエクスポートを使用すると、 オーガナイザーの変更を共有 できます。

注:

環境フォルダ( rebar_database.inpassdb.dbscrewdb.dbmatdb.binprofdb.bin )にある一部のカタログファイルは、共有が開始されるとモデルフォルダにコピーされます。

オプション説明

モデルデータベース

モデルデータベース .db1 は増分的に共有されます。

ナンバリングデータベース

ナンバリングデータベース .db2 は共有されますが、増分的に更新できません。

ファミリーナンバリング設定を変更して読み込みを行った場合、別のユーザーがファミリーナンバリング設定を変更して書き出しを行うと、変更が失われます。

あるユーザーがナンバリング設定を更新したら、書き出すことで他のユーザーと共有することをお勧めします。 ナンバリングの更新を書き出す前にユーザーが読み込みを行う必要がある場合、設定が共有の開始前と同じであることを確認することが重要です。

ナンバリングの際は、[ 図面とレポート ] タブの [ 選択オブジェクトのシリーズのナンバリング ] コマンドを使用することをお勧めします。

書き出しに成功したら、図面、レポート、NCファイル、IFCファイルなどのモデル出力を作成してください。

モデル履歴データベース

モデル履歴データベース history.db は、増分的に共有されます。

平面データベース

平面データベース .db3 は共有されますが、増分的に更新できません。

CIS/2またはSDNFモデルをインポートして読み込みを行った場合、別のユーザーが同じCIS/2またはSDNFモデルをインポートして書き出しを行うと、平面データベースの変更内容が失われます。

解析モデルデータベース

解析モデルデータベース .db6 および解析結果モデルデータベース .db5 は共有されますが、増分的に更新できません。

解析モデルを変更して読み込みを行った場合、別のユーザーが同じ解析モデルを変更して書き出しを行うと、解析モデルの変更が失われます。

カスタムコンポーネントとスケッチ断面

カスタムコンポーネントとスケッチ断面データベース xslib.db1 は、増分的に共有されます。

プロファイルカタログ

共有モデルには、プロファイルカタログファイル profdb.bin が含まれています。

共有モデルで新しいプロファイル定義を 追加 して 使用 すると、次回に書き出したときに定義が共有されます。別のユーザーがこの新しい定義を読み込むと、ユーザーのモデルフォルダにある profdb.bin ファイルが更新されて、追加された定義が含められます。

新しいオブジェクトタイプを作成せずに、 プロファイルカタログを更新 して新しいプロファイル定義を反映させることもできます。

鉄筋カタログ

共有モデルには、鉄筋データベース rebar_database.inp が含まれています。

共有モデルで新しい鉄筋定義を 追加 して 使用 すると、次回に書き出したときに定義が共有されます。別のユーザーがこの新しい定義を読み込むと、ユーザーのモデルフォルダにある rebar_database.inp ファイルが更新されて、追加された定義が含められます。

新しいオブジェクトタイプを作成せずに、 鉄筋カタログを更新 して新しい鉄筋定義を反映させることもできます。

ボルトカタログ

ボルトセットカタログ

共有モデルには、ボルトカタログファイル screwdb.db とボルトセットカタログファイル assdb.db が含まれています。

共有モデルで新しいボルトまたはボルトセット定義を 追加 して 使用 すると、次回に書き出したときに定義が共有されます。別のユーザーがこの新しい定義を読み込むと、ユーザーのモデルフォルダにある profdb.bin ファイルと assdb.db ファイルが更新されて、追加された定義が含められます。

新しいオブジェクトタイプを作成せずに、 ボルトカタログとボルトセットカタログを更新 して新しいボルトとボルトセットの定義を反映させることもできます。

材質カタログ

共有モデルには、材質カタログファイル matdb.bin が含まれています。

共有モデルで新しい材質定義を 追加 して 使用 すると、次回に書き出したときに定義が共有されます。別のユーザーがこの新しい定義を読み込むと、ユーザーのモデルフォルダにある matdb.bin ファイルが更新されて、追加された定義が含められます。

新しいオブジェクトタイプを作成せずに、 材質カタログを更新 して新しい材質定義を反映させることもできます。

ユーザー定義情報(UDA)定義

モデルが作成されると、ユーザー定義情報定義が objects.inp ファイルから読み込まれ、定義が environment.db データベースに保存されます。 変更および追加された新しい属性は増分的に共有されます。

新しい属性定義は、モデルを開いたときに自動的にデータベースに追加されます。 現在の objects.inp ファイルに environment.db とは異なる定義がある場合、[ ファイル > エラーチェックと修復 > 属性定義のエラーチェックと変更 ] をクリックして変更を使用することができます。

objects.inp ファイルは、モデルフォルダにある場合はファイルとして共有され、読み込みを行うと objects.inp ファイルを上書きします。

オプション

モデルが作成されると、 options.ini ファイルからオプションが読み込まれ、モデル固有のオプションが options_model.db データベースと options_drawings.db データベースに保存されます。

モデル固有のオプションは、[ オプション ] および [ 詳細設定 ] ダイアログ ボックスを使用して変更できます。 モデル固有のオプションの変更は、増分的に共有されます。

  • 一部のオプションのタイプは SYSTEM(ROLE) です。これらのオプションは、 .ini ファイルから読み込まれ、共有されません。 SYSTEM(ROLE) モデルオプションは MODEL(ROLE) オプションに、図面オプションは DRAWINGS(ROLE) オプションに変更できます。その後、オプションはモデルフォルダにある options_model.db データベースまたは options_drawings.db データベースに保存され、値は増分的に共有されます。

  • 一部のオプションのタイプは USER です。これらのオプションはユーザー固有であり、共有されません。

  • 一部のオプションのタイプは SYSTEM です。これらのオプションはユーザー固有であり、共有されません。 SYSTEM オプションは MODEL(SYSTEM) オプションに変更できます。 SYSTEM オプションを MODEL(SYSTEM) に変更した場合、変更した値は現在のモデルでのみ機能します。このオプションは共有されません。

モデルフォルダにある他の重要なファイル

データベースID範囲マッパーファイル db.idrm とライブラリデータベースID範囲マッパーファイル xslib.idrm は、IDの処理に関連付けられています。 これらのファイルは、たとえばシングルユーザーモードやマルチユーザーモードで作成された図面を開くときなどに必要です。

ビューの共有

デフォルトでは、ビューは共有されません。 ビューは、名前が付いており、[ 共有 ] ダイアログ ボックスの [ ビュープロパティ ] オプションが [ 共有する ] に設定されている場合に共有されます。

モデルに参加すると、すべてのモデル ビューが取得されますが、[ 共有 ] オプションが [ 共有しない ] に設定されている場合はビューの変更が共有されない点に注意してください。

標準部材モデル データベース

標準部材モデル .db1 は、モデル フォルダーの下に別のフォルダーを作成し、標準部材モデルを保存している場合に共有されます。

XS_STD_PART_MODEL がモデル フォルダーに基づいて設定されており、 XS_STD_PART_MODEL=.\StandardParts\ などの正しい標準部材モデルを指定していることを確認します。

現場打ちコンクリート部材ユニット情報

現場打ちコンクリート ユニットへのオブジェクトの自動割り当ては共有されません。ローカル バージョンの共有モデルで [ 現場打ちコンクリートを計算 ] コマンドを実行し、現場打ちコンクリート ユニットを更新する必要があります。

XS_​CALCULATE_​POUR_​UNITS_​ON_​SHARINGTRUE (デフォルト値) に設定されている場合は、書き出しおよび読み込み時に Tekla Structures により自動的に現場打ちコンクリート ユニットが計算および更新されます。

XS_CALCULATE_POUR_UNITS_ON_SHARINGFALSE に設定されている場合、各ユーザーがローカル バージョンの共有モデルで [ 現場打ちコンクリートを計算 ] コマンドを実行し、現場打ちコンクリート ユニットを更新する必要があります。

[ 現場打ちコンクリート ユニットに追加 ] および [ 現場打ちコンクリート ユニットから削除 ] コマンドを使用して作成された手動割り当ては共有されます。

読み込み時に上書きされたファイルを確認する場合は、[ ファイル > 共有 > ファイルバックアップフォルダを開く ] をクリックします。この後、たとえば、ファイルをモデルにコピーし直したり、ファイルで変更確認を行ったりすることができます。


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