製品図で傾斜した部材なりに上面ビューを合わせる
Q:
梁の正面図を傾斜なりに描き、その傾きに平行な上面図を配置することはできますか。
A:
傾いた部材に平行な上面図(上面ビュー)を配置するには、
拡張ツールのブレース図ツール(Brace Drawing)を利用する方法と、
上面ビューを回転する方法があります。
ブレース図ツール
上面ビューを回転する
傾斜が浅いときなど、ブレース図ツールが使えない場合は、
新たに上面ビューを作成し、それを傾斜に合わせて回転したのちに、正面ビューに合わせて配置します。
新たに上面図を作成
製品図が作成した上面図は、傾斜面のビューではなく、真上からみたビューなので、そのままでは利用できません。
傾斜面に沿った上面ビューを起こすため、正面ビューから断面ビューを作成します。
[表示]タブの[断面図]を実行し、正面ビューの梁中心線の位置で断面ビューを起こします。
※ビュー作成後、正面ビューの断面符号を削除します。
また、作成した上面ビューの[ビュープロパティ]の[属性] > [ラベル]で、断面符号のラベルを削除します。
※製品図で作成された上面ビューは削除します。
位置合わせの補助線を配置
梁の傾斜に沿った2点を選択できる位置を確認します。
(必要に応じて部材参照線を表示させます)
ユーザー座標系(UCS)のX軸を傾斜に合わせます。
原点を2点で指定コマンドが利用できます。
線の作成(ライン)コマンドを実行して、1点目は傾斜部材の端部を指示します。
2点目は数値位置の入力でX座標はゼロ、Y方向に距離を指定して実行します。
補助線の配置が終わったら、すべてリセット(ユーザー座標系)を実行して座標系をもとに戻します。
上面ビューを回転
角度寸法を使って傾斜角を確認します。
上面ビューを選択して、マウスの右ボタンを押し、メニューからビューの回転を実行します。
あらかじめ確認した傾斜角を角度に指定して回転を実行します。
※指定する角度の値は、時計回りならマイナス、反時計回りではプラスになります
図面ビューを平行に並べる
上面ビューと正面ビューが重なっているときは、2つのビューが重ならないよう離しておきます。
上面ビューを選択し、マウスの右ボタンを押し、
メニューから垂直に並べるを実行します。
上面ビューの梁の端部の押さえ位置、
正面ビューの補助線の先端の順に指示します。
同様の操作で水平に並べるを実行します。
不要な寸法などを削除して図面を整えます。
参考
ユーザー座標系 (UCS)
正確な距離または座標を使用して点にスナップする - 数値スナップ
図面ビューの変更、配置、および整列