詳細設定に関する変更点(Tekla Structures19.0以降)
Tekla Structures19.0では、詳細設定を管理する設定ファイルに変更が行われました。本変更に関する概要やその利点について、解説いたします。
Tekla Structuresでは、モデルや図面に対して影響を与える、様々な変数が用意されています。変数の値については、メニュー [ツール] > [オプション] > [詳細設定] で確認、変更することができます。日常的に値の変更を行うような場合はあまりありませんが、サポート等に質疑をした際の回答で、これらの値の変更を行っていただくことがあります。ダイアログで値を変更すると、開かれているモデルのみで有効となります。
これらの変数の初期値(変数の値を一切変更していない状態)は、Tekla Structuresがインストールされているフォルダにある、”初期化ファイル”と呼ばれる拡張子”ini”のファイルに記述されています。初期化ファイルには、TeklaStructures.iniやenv_global_default.ini、env_Japan.ini等があります。
Tekla Structuresでは、起動時にこれらの初期化ファイルを読み込み、どのような詳細設定の変数の設定値を使用するか、を定義しています。また、初期化ファイルは次の画像の通り、テキスト形式となっており、テキストエディタ等で内容を編集することができます。
これら初期化ファイルは、Tekla Structuresがインストールされているフォルダに格納されているため、同じモデルを異なるPCで開くと各PCにある初期化ファイルを読み込みます。初期化ファイルに記述されている値が異なると、同じモデルを開いても同じ結果とならないことがあります。
例えば、ボルトの首下長さの計算に用いる変数”XS_BOLT_LENGTH_EPSILON”がenv_global_default.iniに記載されています。AのPCでenv_global_default.iniをテキストエディタで開いてこの変数の値を変更し、BのPCではその変更を行っていないとすると、AのPCとBのPCで同じモデルを開いてボルトを作成しても、異なるボルトの首下長さとなってしまう場合があります。
このように、設定が各PCに存在する”初期化ファイル”に依存してしまうと、複数のユーザーでモデルのやり取りを行った際にモデルや図面が正しく表示されない、不具合が発生する場合があります。
Tekla Structures19.0以降では、こういった設定の違いによる不具合を回避するため、新規にモデルを作成すると、モデルフォルダ直下に以下2つのデータベースファイルが作成されます。
options_drawings.db options_model.db
このデータベースファイルには、新規モデル作成時に読み込まれた初期化ファイル(iniファイル)に含まれる、モデルや図面に関連する(影響を与える)変数の値の情報が含まれています。モデルフォルダ直下にあるため、PCの違い(設定値の違い)に左右されず、どのPCでモデルを開いても常に同じ設定を持って操作を行うことができます。
このように、モデルフォルダ内でデータベースファイルが作成、管理されることで、設定がモデルフォルダに集約され、設定の違いによるモデルの不具合を回避することができます。