オブジェクトレベル設定の活用方法

Tekla Structures Hint tips
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Tekla Structures
Environment
Japan

オブジェクトレベル設定とは図面または図面ビュー上で、部材やボルトのオブジェクトの表現方法や部材マークやボルトマーク等のマーク設定を、部材等の種別毎に管理するための機能です。


例えば、梁伏図(平面図)上で、

  • 部材の種別毎に異なる線色を自動的に適用する。
    柱材は赤線で、大梁は青線で、小梁は緑で、その他の部材は黄色で表現する。
  • 部材の種別毎に異なる表現方法を自動的に適用する。
    大梁は外形線のみで、ターンバックルや鉛直ブレースは部材の参照線で表記する。また小梁や水平ブレースは外形線と中心線を表記する
  • マークの表記を部材種別毎に自動調整する。
    大梁は部材名のみ 小梁は部材名と梁天の下がり量を、ブレースは部材名と断面サイズを表記する。

  
といった設定をオブジェクトレベル設定を用いて、図面または図面ビューレベルで設定することができます。

(一般図については、図面の作成時には図面レベルでの設定を適用することができます。また、製品図や単品図については正面図や側面図といった図面ビュー単位に定義された設定を適用することができます。)

オブジェクト設定を利用する際には、

  • 図面または図面ビュー上で表現される部材やボルト等のモデルオブジェクトを仕分けするためのフィルター設定
  • 図面または図面ビュー上の部材やボルト等のオブジェクトの表現方法やマークの内容に関するプロパティ設定

  
をそれぞれ登録し、オブジェクトレベル設定でフィルター設定とプロパティ設定を関連付けします。

ここでは、一般図上でのオブジェクトレベル設定の作成方法について、「フィルター設定の登録」、「プロパティ設定の登録」、そして「オブジェクトレベル設定での関連付け」のステップ毎に解説します。

フィルター設定の登録

日本環境では、一般図プロパティのフィルターとして、"柱"、"大梁"、"小梁"、"水平ブレース"、"垂直ブレース"、"ターンバックル"等の条件が設定されています。“柱”、”大梁”の各設定では、最終行にて、製品内のメイン部材についての判定を行うルール(”メイン部材”=1)が設定されています。このままの状態で利用すると、製品内のメイン部材の場合にのみオブジェクトレベル設定が適用されます。

 

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ここでは、"柱"、"大梁"についてはオブジェクトレベル設定で利用できるように、各設定の最終行で定義されているメイン部材に関する設定を削除して、別名で登録します。

 

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フィルターを作成する際には、ダイアログ上段の[上書き保存]や[名前を付けて保存]で設定を保存~登録しますが、ダイアログ下段の[OK]や[適用]または[変更]ボタンで、作成した条件を現在の図面設定として適用しません。

オブジェクトレベル設定等のフィルターの条件として利用できる便利な設定

  • 製品のメイン部材を対象とする場合。<
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  • 鉄骨材を対象とする場合。
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  • 板材を対象とする場合。
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  • 形鋼を対象とする場合。
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  • 高力ボルト(F8T、F10T)とトルシア形高力ボルト(S10TやSHTB)以外のボルトオブジェクトのみを対象する場合。
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【参考1】 PROFILE_TYPEについて
フィルターの条件にPROFILE_TYPEを利用することで、部材の断面種別毎に選択することができます。 PROFILE_TYPEは、..\Tekla Structures\<version>\messagesフォルダ内のby_number.ailファイルで定義されており日本環境では次表のように定義されております。

プロファイルタイプ PROFILE_TYPE プロファイルタイプ PROFILE_TYPE
H形鋼・I形鋼 I プレート B
山形鋼(アングル) L 折れ板(ベントプレート) B
溝形鋼(チャネル) U ポリゴンプレート POLY
リップ溝形鋼 C/U その他 Z
丸鋼管 RO    
棒鋼 RU    
角鋼管 M    
T形鋼・CT鋼 T    
       


【参考2】 オブジェクトタイプを使った条件定義
各種フィルターで利用できる条件として、[カテゴリー]オプションで“オブジェクト”を選択すると、[プロパティ]オプションにて、”オブジェクトタイプ”を利用することができます。”オブジェクトタイプ”を利用することで、モデルや図面上でボルト等の特定のオブジェクトを確実に選択~抽出することができます。

【参考3】 “(“ ~ “)”を用いた条件定義
各種フィルターでは、行間の条件として[かつ/また(AND/OR)]と[ ( ] ~ [ ) ]のオプションを利用することができます。括弧間で囲まれた条件は、グループ化され、より複雑な条件を設定することができます。

オブジェクトの表現方法とオブジェクトレベル設定でのプロパティの登録方法

図面上では、モデル上で作成された部材やボルト、溶接、鉄筋等の様々なモデルオブジェクトについて図面上での表現方法を指定することができます。
ここではまず、オブジェクトレベル設定でも活用できる、部材及びボルトの表現方法と、部材マークの設定方法から簡単に解説します。

部材の表現方法

モデル上の左側のような部位をシステムデフォルトの状態で図面化すると、右側のような、陰線処理が適用された図面が作成されます。

 

 

 

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この陰線処理については、部材オプションの中で、[陰線]オプション及び[自部材陰線]オプションのそれぞれの項目を指定することができます。

 

 

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まず、[陰線]オプションについては、各オプションに☑を入れことで、他部材によって隠された線が表示されるようになります。

 

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次に、[自部材陰線]オプションについてですが、これは先にご紹介した[陰線]オプションに☑が入っている状態で適用できるオプションとなり、[陰線]オプションと[自部材陰線]オプションの双方に☑を入れると、他部材と、自部材によって隠された双方の線が表示されるようになります。

 

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最後に、[中心線]と[参照線]の各オプションになりますが、部材の中心線を表示したい場合には、[中心線]のオプションを、部材の配置時に指定した始終点(黄色及びピンクのハンドル)と2点間の線を表示する場合には、[参照線]のオプションを有効(☑)にします。
また部材そのものの表現については、[オブジェクトの表示設定]にて、”アウトライン”や”正確”、”シンボル”等のオプションから選択することができます。
部材表現については、テクラ ユーザーアシスタンス上の以下のページに詳細な説明が掲載されております。
図面 > 自動図面設定の定義 > 図面内の自動部材および隣接部材設定 > 例: 部材表示

ボルトの表現方法

ボルトの表現方法については、図面上でのボルト及び孔の表現についてのスイッチとボルトシンボルの表現方法を指定するオプションを設定することができます。[ボルトシンボル]では、ボルトの表現方法を指定することができます。

 

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シンボルとして”ユーザー定義シンボル”を選択した場合には、環境変数XS_USER_DEFINED_BOLT_SYMBOL_TABLEで指定されたファイル(日本環境でのデフォルト設定の場合、”C:\ProgramData\Tekla Structures\(バージョン)\Environments\japan\system”内の”bolt_symbol_table.txt”で指定されたシンボルで表示されます。

[シンボル内容]では、図面上で表現されるボルトオブジェクトを指定することができます。[孔]オプションが有効な場合には、ボルト孔の情報が、[軸]オプションが有効な場合には、ボルト(またはボルトの軸線)が表示されます。

マーク設定方法の登録方法

マークについても、製品内のメイン部材や副部材等の部材種別毎に出力する情報を定義することができます。
ここでは、マークの内容として、[ユーザー定義情報]を選択することで参照することができる情報をご紹介いたします。

  • WIDTH, PROFILE.WIDTH
    プレート材の場合、板厚を取得することができます。
  • TOP_LEVEL, TOP_LEVEL_UNFORMATTED
    部材の最上位の高さ情報を取得することができます。
    TOP_LEVELはテキスト形式で、TOP_LEVEL_UNFORMATTEDでは数値として、高さ情報を取得することができます。
  • ASSEMBLY_TOP_LEVEL ASSEMBLY_TOP_LEVEL_UNFORMATTED
    部材が所属する製品の最上位の高さ情報を取得することができます。
    ASSEMBLY_TOP_LEVELではテキスト形式で、ASSEMBLY_TOP_LEVEL_UNFORMATTEDでは数値として、高さ情報を取得することができます。
  • PRELIM_MARK
    各部材のユーザー定義情報に保存される予備マークの情報を取得することができます。
  • PHASE, PHASE_NAME, PHASE_COMMENT
    フェーズ関連の情報を取得することができます。

オブジェクトレベル設定でのプロパティの登録方法

オブジェクトレベル設定では、部材やボルト、マーク等のそれぞれのオブジェクトの表現方法について、ダイアログ上で設定後、各ダイアログ上段の [上書き保存]や[名前を付けて保存]で設定を保存~登録します。

 

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ここでもフィルターの設定を登録した時と同様に、ダイアログ下段の、[OK]や[適用]または[変更]ボタンを使って、作成した内容を現在の図面設定として適用しません。

オブジェクトレベル設定の設定方法

オブジェクトレベル設定では、図面または図面ビューのレベルにて、部材マークやボルトマーク等のマーク情報や、部材やボル、鉄筋等のオブジェクトの表現方法について、 “フィルター設定で登録された対象オブジェクト”に対して、登録された“プロパティ設定”を適用します。

設定手順としては、一般図プロパティ上にある[詳細なオブジェクトレベルの設定の使用]グループにある[設定の編集]ボタンを選択し、オブジェクトレベル設定のダイアログを呼び出します。
ダイアログ上の[行の追加]ボタンを選択し、”モデルオブジェクト”でオブジェクトレベル設定を適用するオブジェクトとして登録した「フィルターの設定」を、“オブジェクトタイプ”でオブジェクトレベル設定を適用するマーク等の図面オブジェクトを、そして”使用された設定“で選択されたオブジェクトタイプで登録した「プロパティ設定」を選択することで、指定されたフィルターで抽出された部材やボルトについて、オブジェクトやマークの表現方法が指定した設定で描画されます。

 

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オブジェクトレベル設定は、一般図、製品図、単品図及びキャストユニット図の各図面で設定することができます。
一般図の場合、図面の作成時には、図面プロパティのレベルで指定することができ、作成済みの図面については、図面プロパティ及び図面ビューのプロパティで設定~調整することができます。
製品図、単品図及びキャストユニット図については、図面の作成時には、図面プロパティの[ビューの作成]オプションにて、指定された図面ビュー単位に指定することができ、作成された図面についても、各図面ビューのプロパティで設定~調整することができます。

 

 

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オブジェクトレベル設定の適用方法

図面タイプ 新規作成時   図面編集時
一般図 図面プロパティ 図面全体での一括指定 図面または図面ビュープロパティで指定
製品図 ビューオプションで作成する図面ビュー単位に指定 図面ビュープロパティで指定
単品図
キャストユニット図
マルチ図 設定不可(参照先の図面設定での描画)

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