ブレース図ツール(Brace Drawing)
ブレース図ツール マニュアル
対応バージョン:Tekla Structures19.0以降
1. はじめに
Tekla Structuresでは、図面上での部材の配置方向は、部材を配置した際の始点・終点方向、または座標系等によって定義され、基本的に水平方向に配置されます。その設定として、図面のビュープロパティにある、基本タブの座標系で変更することができます。
このうち、とくに水平ブレースや鉛直ブレース等、全体座標や基準線に対して斜め方向に作成される部材に対する図面の場合、部材軸ではなく、モデル上にある、勾配に沿った表示が必要となってくる場合があります。
上記の座標系の設定に水平ブレースや鉛直ブレースがありますが、これらの設定を用いても正しく図面表示が行われない場合があります。
そこで、図面内で水平に配置された部材の図面ビューを自動的に回転させ、図面上の部材をモデル上の座標方向と同一の方向に配置します。また、その上面図も自動的に回転・移動させます。こうすることで、製品図内に表示させるキープランと同様のイメージとすることができます。
2. 図面の作成
モデル上のブレース部材に対して、製品図を作成します。本ツールは製品図のみを対象としており、単品図等その他の図面には適用することができません。
製品図を作成する際の設定ですが、本資料では製品図プロパティのパラメータ”ブレース図用設定”を使用します。鉛直ブレース用設定”brace-v”や水平ブレース用設定”brace-h”、または別途作成した製品図のパラメータを使用して作成することも可能です。ただし、これらの設定で、製品図プロパティのビュープロパティにある、正面図と上面図に対する作成有無の設定が、デフォルトでは”自動”となっています。自動となっている場合、ブレース材に対する正面ビューと上面ビューは、Tekla Structures側の自動判断で作成されない場合があります。
本ツールは、図面内の正面ビュー及び上面ビューに対して処理を行いますので、どのような製品図の設定を使用して図面を作成した場合でも、これらのビューが必ず作成されるよう、設定を”オン”としてください。
図面を作成すると、正面と上面の2つのビューが含まれる図面が作成されます。下図では参考までにレイアウトにキープランを追加しています。製品図プロパティの”ブレース図用設定”や”brace-h”、 ”brace-v”には初期状態ではキープランは含まれませんので、別途追加を行ってください。
3. ツールの起動・実行
ブレース図ツールを使用して、図面内のビューの位置・回転の調整を行います。まず、図面が開いている場合には、終了しておきます。
ブレース図ツールを起動します。
アイコンを選択すると、ブレース図のダイアログが表示されます。
図面リストから、実行対象とする図面を選択(複数も可)し、ダイアログから作成ボタンを押します。実行が完了すると、ダイアログ左下のメッセージウィンドウに完了のメッセージが表示されます。
図面を開くと、正面ビュー及び上面ビューがモデル上の勾配に併せて、回転されています。
本ツールのパラメータとしては、以下の3つがあります。
♦縮尺オプション
調整を行うビューの縮尺を指定します。設定として”図枠に合わせる”と”縮尺候補から”があります。
図枠に合わせた場合、各ビューの縮尺はツールが図枠サイズに合わせて自動的に決定しますが、意図した縮尺にならない、10や20等のキリのよい縮尺とならない場合があります。
縮尺候補からとした場合、縮尺候補のダイアログに入力された値が適用されます。縮尺候補には、スペース区切りで複数の値を設定することができます。複数の値を設定した場合、その値の中から図枠内に納まる適切な値が適用されます。
♦参照線作成
製品図内の主部材(ブレース材)に対して、参照線を表示させるか、を選択します。参照点間に補助線が作成されていますが、参照線を表示させない設定としても、この補助線は作成されます。
♦メインビュー以外でも基準線の表示
メインビューとなる正面ビューの他に、上面ビューに対しても基準線を表示させるか、を選択します。
ブレース図ツールの実行後、図面の状態によっては次のようなメッセージが表示される場合があります。
♦実行時に対象図面内に正面図または上面図が存在しない場合には、存在するビューに対して回転等の調整は行いますが、実行後に存在しない旨のメッセージが表示されます。
♦すでに図面に対してブレース図ツールを実行して、図面内のビューの調整が行われている場合には、既に回転済みのメッセージが表示されます。
4. 注意点
♦製品図を作成する際の設定で、上面ビュー、正面ビューの両方を表示させることを推奨していますが、どちらか片方のビューが存在しない図面に対してツールの実行を行っても、存在するビューに対して回転・調整は行われます。
2013年スキルアップセミナーでハンズオンにて紹介も行っておりますので、この資料も参照してください。(スキルアップセミナー2013 鉄骨詳細設計)