大梁鉄筋配置コンポーネント(RC大梁配筋)

Tekla Structures 2026 - 2018 プラグイン 拡張ツール マニュアル
Environment
Japan

大梁鉄筋配置コンポーネント(RC大梁配筋)

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目 次

1. 概要
2. パラメータ
2.1 基本 タブ
2.2 かぶり厚 タブ
2.3 梁端定着詳細 タブ
2.4 解説図 タブ
3. 自動計算
3.1 鉄筋の間隔の最小寸法
3.2 主筋の幅方向の配置
3.3 主筋の長さ方向の配置
3.4 主筋とあばら筋の干渉回避
3.5 主筋定着寸法
4. ログファイル
<変更履歴>
 

1. 概要

本プログラムはTekla Structures上で動作するコンポーネントです。

本プラグラムはモデル内にコンクリート大梁部材を指定することによって、その梁にあった主筋、あばら筋、副あばら筋、腹筋、幅止め筋、定着金物を生成します。その際、鉄筋間隔や曲げ半径、定着形状などの形状寸法のうち入力しないものについては「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」にしたがって内部計算を行います。
また、本ツールは基本設計レベルを目的としたものですので、例えばスリーブ穴を避けたり補強を入れたりということには対応しておりません。それらを行うには、本コンポーネントで作成後、個々の鉄筋オブジェクトを直接編集するようお願いいたします。

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動作環境

Tekla Structrues バージョン:

  • コンポーネント Ver.2.0  2020以降
  • コンポーネント Ver.3.0  2022以降

Tekla Structures 環境:日本(Japan)

Tekla Structures 役割:RC詳細設定

 

作成

コンポーネントのメイン部材としてコンクリート梁部材を指定します。そのコンクリート部材の断面サイズや長さ、材質に合わせ、またコンポーネントパラメータにしたがって鉄筋を配置します。このときメイン部材の軸回りの回転が正か上かにかかわらず、全体座標系のZ+方向を上側として上端筋、下側に下端筋を配置します。軸回りの回転が負か下の場合は上端筋と下端筋の位置が逆になります。

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2. パラメータ

コンポーネントカタログのサムネイルをダブルクリック、またはコンポーネント実行後にモデル上に表示されるコンポーネントシンボルをダブルクリックすると、コンポーネントのプロパティダイアログが表示されます。
( ) 内の値はデフォルト値を、[ ]内の値は取りうる値の範囲 をそれぞれ表します。

 

2.1 基本 タブ

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基本タブでは、主筋、あばら筋/副あばら筋、腹筋/幅止め筋の本数や鉄筋径・強度等を指定できます。

(1) 主筋

上端-始端・中央・終端:上段筋の本数を始端・中央・終端の3か所で入力(4) [ Min 2 ~Max 100 ]
下端-始端・中央・終端:下段筋の本数を始端・中央・終端の3か所で入力(4) [ Min 2 ~Max 100 ]
鉄筋径、強度:鉄筋カタログから選択( D22, SD345 )
名前、頭マーク、開始番号、クラス:(主筋, R, 1, 31 )

 

(2) あばら筋/副あばら筋

外周筋:A~Gから選択、各タイプの形状は 解説図 タブを参照のこと(Aタイプ)

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副‐ダブル:B,C,E,Fから選択(B)

副‐シングル:A,Dからを選択(A)

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鉄筋径、強度:選択ボタンを押して鉄筋カタログから選択してください。( D10, SD295A )


あばら筋:名前、頭マーク、開始番号、クラス:( あばら筋, R, 1, 41 )
副あばら筋:名前、頭マーク、開始番号、クラス:( 副あばら筋, R, 1, 41 )


あばら筋間隔:始端・中央・終端:あばら筋のピッチを始端・中央・終端の3か所入力(150)
あばら筋本数:あばら筋本数を入力。下図の場合は3本です。(2) [ Min 2 ~Max 10 ]

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交互配置はい にするとあばら筋のフックの位置が左右対称でない場合に、フックの側が交互になるように配置します。(いいえ)<Ver.3.0 で追加>

 

 

(3) 腹筋/幅止め筋

鉄筋径、強度:鉄筋カタログから選択してください。( D10, SD295A )

腹筋:名前、頭マーク、開始番号、クラス:(腹筋, R, 1, 51 )
幅止め筋:名前、頭マーク、開始番号、クラス:(幅止め筋, R, 1, 53 )


段数:腹筋の段数を入力します。値を入力がない場合は、配筋指針「下表」に従い梁せいから自動判定します。(自動)

<Ver.3.0 で5段に対応>

段数
通常梁 基礎梁
0 D<600 D<600
1 600≦D<900 600≦D<1050
2 900≦D<1200 1050≦D<1500
3 1200≦D 1500≦D<1950
4   1950≦D

 

2.2 かぶり厚 タブ

設定1(あばら筋)か 設定2(主筋)のどちらかを選択します。

 

(1) 設定1

主筋列数:梁幅に対して主筋を何列配置するかを指定します。空欄のときは、最小鉄筋間隔、あばら筋外径、かぶり厚から配置可能な最大本数を計算し、均等割り配置を行います。( 自動計算 ) [ Min 2 ~Max 20 ]

コンクリートかぶり厚:あばら筋の外面からコンクリート表面までの距離を指定します。このとき主筋およびあばら筋の最外径で計算します。( 40.0 ) [ Min -300.0 ~Max 300.0 ]

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(2) 設定2

コンクリートかぶり厚:主筋の中心からコンクリート表面までの距離を指定します。

 

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2段目以降間隔:主筋が2段以降にも配置される際の間隔を指定します。値が入力されていない場合には、最小鉄筋間隔で配置されます。
間隔:鉄筋の列方向(水平方向)の配置位置を指定します。距離リストとして入力することができます。また、”3*100”などアスタリスクを区切り文字として、繰り返しの入力を行うことができます。
軸方向位置 鉄筋間隔の追い方向:間隔に値を入力した際に、その間隔値の開始位置を指定します。実行している部材の始点側を基準として、左からと右からを指定します。

 

2.3 梁端定着詳細 タブ

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(1) 基礎梁or通常階:実行する梁が基礎梁か通常階梁かを指定します。基礎梁指定の場合、腹筋/幅止め筋の段数の自動計算が異なります。(通常階)
(2) 主筋ラップ長: 外側(20d)、内側(15d):カットオフ筋のラップ長(20d,15d)、d:呼び径

 

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(3) 定着タイプ: [ 連続梁 / 端部梁 / 最上階端部梁 ] から選択します(連続梁)

連続梁:主筋は柱中心まで延長します。

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端部梁、最上階端部梁:水平長を3/4D以上とします。

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(4) 柱せい:梁主筋が通る方向の柱幅Dを入力します。定着タイプが連続梁のとき柱せいの1/2まで主筋が伸びます。定着タイプが端部梁の場合は、 曲げ定着に必要な水平長(Pa = 3/4D)を算出します。 

 

(5) 鉄筋アンカー:定着タイプが連続梁以外の場合、定着プレートなどのアンカー金物を作成することができます。アンカータイプを選択してください。<Ver.2.0 で追加>

 

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事前にTekla Warenouse から拡張ツール 鉄筋カプラーおよび鉄筋アンカーをダウンロードしインストールしてください。鉄筋アンカー機能を使うためにはRC構造用設定での起動が必要です。

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zipファイルにuelファイルとtsepファイルの2つ含まれています。それぞれインストールしてください。

  • RC鉄筋カプラー_1.2.uel
  • Install_JP_RebarCoupler_End_1.2.0.0.tsep

 

(6) 上端H・上端V・下端H・下端V:

個々の梁端部の定着長さ(水平長・垂直長)、連続梁の水平長を直接指定することができます。次章の 主筋定着寸法の内部計算 をご参照ください。

 

2.4 解説図 タブ

基本タブで指定するあばら筋の各タイプ説明図

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3. 自動計算

3.1 鉄筋の間隔の最小寸法 

粗骨材最大寸法は25mmとする

異形鉄筋の間隔:

  • 呼び名の数値の1.5倍+最外径
  • 粗骨材最大寸法の1.25倍+最外径
  • 25㎜+最外径

のうち大きい方の数値

 

3.2 主筋の幅方向の配置

梁幅に対する主筋列数の項で決まった列数(上記)に対して、主筋本数が多い場合、多い分は2段筋さらに多い場合は3段筋にまわります。2段筋、3段筋の場合は外側から配置していきます。その際、梁の始点から終点に向かって右側を優先して配置します。上段・下段とも最大5段筋まで可能です。

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3.3 主筋の長さ方向の配置

入力された始端、中央、終端および上段、下段の6か所の主筋本数に対して、通して配置できる鉄筋はできるだけ連続させて作成します。

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3.4 主筋とあばら筋の干渉回避

梁断面で4隅の主筋は、あばら筋の曲げ半径が大きい場合にあばら筋と干渉しますが自動的に干渉を避ける処理を行います。


(1) かぶり厚設定が設定1のとき

あばら筋の位置はそのままで主筋が内側にオフセットします。あばら筋外面からのかぶり厚は変わりません。

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(2) かぶり厚設定が設定2のとき

主筋の位置はそのままであばら筋が外側にオフセットします。あばら筋外面からのかぶり厚は減少しますので注意が必要です。

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3.5 主筋定着寸法

主筋の定着寸法は以下の4つのパターンがあります。

  • 連続梁
  • 端部梁‐定着プレートなし
  • 端部梁‐定着プレートあり
  • 最上階端部梁

これら4つのパターンと、H及びVの入力の有無によって作成される主筋端部の定着長さを次項にまとめます。建築学会の鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説にて規定されている定着長さL2、La等については、7.6以降の指針の抜粋をご確認ください。

1. HとVの両方に入力

H及びVに値が入力されている場合、水平及び鉛直の定着長は入力値に従います。L2やLa、3/4Dを考慮した自動計算は行われません。

(1) 連続梁

鉛直長:0
水平長:1/2*D

(2) 端部梁‐定着プレートなし

鉛直長:鉛直部分の直線区間が8d以上で全長がL2を満たすよう計算します
水平長:Laと3/4*Dのうち大きい方をとります

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(3) 端部梁‐定着プレートあり

鉛直長:鉛直部分の直線区間が8d以上で全長がL2を満たすよう計算します。(プレート支圧面までの長さ)
水平長:Laと3/4*Dのうち大きい方をとります

(4) 最上階端部梁

鉛直長:上端一段筋は鉛直部分の直線区間がL2、2段筋以降は鉛直部分の直線区間が8d以上で全長がL2を満たす値
水平長:Laと3/4*Dのうち大きい方をとります

 

2. Vのみに入力

連続梁以外のとき、鉛直長は入力したVになります。水平長はL2やLa、3/4Dを考慮した自動計算を行います。

(1) 連続梁

鉛直長:鉛直長は常に0になります
水平長:1/2*D

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(2) 端部梁・最上階端部梁‐定着プレートなし

鉛直長:入力値V
水平長:鉛直長がVで、全長がL2以上、水平長がLa以上、水平長が3/4*D以上を満たすような水平長を取ります

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(3) 端部梁・最上階端部梁‐定着プレートあり

鉛直長:入力値V
水平長:鉛直長がV(プレート面まで)で、全長がL2以上、水平長がLa以上、水平長が3/4*D以上を満たすような水平長を取ります

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3. Hのみに入力

水平長は入力したH値になります。連続梁以外のとき、鉛直長はL2や8dを考慮して自動計算をおこないます。

 

(1) 連続梁

鉛直長:鉛直長は常に0になります
水平長:入力値H

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(2) 端部梁‐定着プレートなし

鉛直長:鉛直部の直線区間が8d以上、全長がL2を満たすような鉛直長
水平長:入力値H

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(3) 端部梁‐定着プレートあり

鉛直長:鉛直部の直線区間が8d以上、全長がL2を満たすような鉛直長
水平長:入力値H

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(4) 最上階端部梁

鉛直長:上端一段筋は、鉛直部の直線区間L2、2段筋以降は鉛直部直線区間が8d以上かつ全長がL2を満たす値
水平長:入力値H

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4. 計算例

条件:

  • コンクリート強度 Fc36
  • 鉄筋強度  SD390
  • 鉄筋呼び径 d(mm)  25
  • 最外径  da(mm)  28
  • 柱せい  D(mm)  800
  • H及びVには値を入力しない
  • 直線定着長 L2(mm) 35d  875
  • フック付定着長 L2h(mm) 25d  625
  • 大梁主筋の柱内折り曲げ定着の投影定着長さ La(mm) 20d  500
  • 曲げ半径(鉄筋中心) r(mm) 5d/2+da/2=3d 76.5

 

水平長HHの計算:

次のHH1とHH2を比較し大きい方をHHとします。
HH_1=  3/4 D-  1/2 da=600-14=586
HH_2=La-  1/2 da=500-14=486

 

鉛直長VVの計算:

HHと曲げ区間、8dを考慮した長さがL2以下の場合不足分を鉛直長さに足す。

VVadd=L_2-(HH-r+πr/2+8d) =875 - (586 – 76.5 + 120.17 + 200) = 875 – 829.67 = 45.33
VVadd>0 のとき VV=VVadd+8d+r  = 45.33 + 200 + 76.5 = 321.83
VVadd≤0 のとき VV=8d+r      = 200 + 76.5 = 276.5

全長LLの計算:

LL=VV+HH-2r+  πr/2  = 321.83 + 586 – 153 + 120.17 = 875

 

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4. ログファイル

モデルフォルダにBeamRebarJP.logというログファイルを生成します。
実行日時、TeklaStructuresバージョン、本プログラムバージョン、入力パラメータエラーがあればエラー情報を記録します。
 


 

<変更履歴>

2024年3月 Ver.3.0:

  1. 曲げ定着長さの自動計算の改善:始終端で段数が違う場合に定着長が不足するケースがありましたが、始終端で独立して定着長を計算するよう改善
  2. 2段筋のカットオフ筋の場合に定着曲げ反対側(梁の中)にできる問題を修正
  3. 最上階端部梁の場合に1段筋が線表現になる問題を修正
  4. あばら筋のフック位置を交互に配置するオプションを新設
  5. 腹筋・幅止め筋の対応段数を4段から5段に増加(空欄の場合はこれまでどおり通常階/基礎階によってそれぞれ4段まで自動判定)
  6. あばら筋間隔計算を見直し(以前は端部、中央の境界付近で指定値を越えることがあった問題を解消。また、端部・中央で同じ鉄筋グループとした)
  7. 以前は基礎梁にした場合に1段筋の曲げ定着で垂直部にL2長を確保するにしていたがこれをなくしました。(この配置は選択肢の一つであることから)

 

2021年7月 Ver.2.0:

  1. あばら筋でKSS785など“D”で始まらない鉄筋をサポートしました。
  2. 鉄筋の曲げ半径は鉄筋カタログから取得するよう変更しました。
  3. コンクリート梁材の回転(上)をサポート。梁の回転が(上)か(正)かを自動判定し鉄筋を配置するよう改善しました。(下)または(背)の場合、鉄筋は上下が反転して配置されます。
  4. 端部梁のとき使用可能な定着プレートは、インストールされている標準機能の鉄筋アンカー設定を読み取って選択枝に追加するようにしました。また、支圧面が指定した長さになるように鉄筋長を調整します。アンカー材質については鉄筋アンカー設定側で指定できるため、ダイアログにあったアンカー材質用の入力フィールドは今回削除しました。
  5. ダイアログのかぶり厚タブの設定2で、配置したい鉄筋本数nに対して入力する鉄筋間隔値の数を n-2 にする、という説明を追加しました。

 

以上、

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